第6章 *不本意トラベル*
『『!!??』』
エース『こ、この声...は?』
?『い...し...ウゥウウ...オデノモノ...』
デュース『なんか...だんだん近づいて』
迫り来るような声に、レイラは恐怖に耐えようとギュッと両端二人の手を強く握る
そしてその声の正体は、ついに目の前に現れた
?『イジハ...オデノモノダァアアアアアォオオオオオオオ!!!』
『『『『で、出たぁぁぁぁぁ!!』』』』
それはかなり歪で異質だった。大男のような体型だが、その頭は顔がついているわけでもなく、巨大なインクいれのような容器で、中には僅かばかりの黒インクが入っており、それが割れた隙間から漏れだしている
余りの異質さに全員が恐怖に声をあげ、逃げるように走り出した
デュース『なんだあのヤバいの!?』
グリム『ぶなああああ!!あんなのいるなんて聞いてね~んだゾ!はよ逃げろ!』
エース『めっちゃエグい!でもアイツ石がどうとか言ってなかった!?』
グリム『えぇっ!?』
?『イジ....イシ、ハ...ワダサヌ...!!』
『『『!!!』』』
デュース『やっぱりここに魔法石はまだあるんだ!!』
グリム『むむむむ無理無理!いくらオレ様が天才でもあんなのに勝てっこねぇんだゾ!』
デュース『だが魔法石を持ち帰らなければ退学...僕は行く!』
エース『冗談でしょ!?』
ユウ『一人じゃ無理だよ!』
デュース『"俺"は絶対に退学させられるわけにはいかないんだ!』
デュースはマジカルペンを構え、謎の顔のない怪物と対峙した
?『カエレ!カエレ!!カエレ!!!』
デュース『ぐあっ...!!』
エース『チッ....ノーコン真面目クンは引っ込んでな!オレが仕留める!はぁっ!』
?『ウウウウウウウウォオオオオオオオオ!!』
エース『ぐはっ!!』
怪物に飛ばされるデュースを見かねたエースが、得意の風魔法で対抗しようとするも、怪物には効いてないようで、結局二人とも飛ばされてしまった
グリム『ふぎゃあああ~!!コッチに来るなぁ~!』