第6章 *不本意トラベル*
デュース『!?待て!』
暫く進んでいると、何かを見つけたデュースが立ち止まり声を上げる
エース『んだよ』
デュース『何か、いる!』
グリム『ぴゃっ!!』
ゴーストA『ヒーッヒッヒ!10年ぶりのお客様だあ!』
ゴーストB『ゆっくりして行きなよ!永遠にね!』
グリム『ふぎゃぁあああ!!でで出たぁぁぁぁぁ!!』
エース『バカ、落ち着けって!』
デュース『くそっ!ゴーストに構ってる暇はないっていうのに!走ってゴーストを撒くぞ!僕についてこい!』
デュースの掛け声で、全員がゴーストから逃げるために走り出した
散々走ってなんとかゴーストを撒いた五人だったが、辺りには他のゴーストの姿も見えていた
エース『ここもゴーストがうろうろしてんのかよ!』
デュース『いちいち構ってたらキリがない。先を急ぐぞ』
エース『偉そうに命令しないでほし~んだけど。大体、お前があんな馬鹿な真似しなきゃ、こんなことになんなかったのに』
デュース『元はと言えばお前が掃除をサボったのが原因だろ!』
エース『それを言ったら、最初にハートの女王の像を燃やしたのはそこの毛玉だぜ!』
グリム『ふな"っ!オマエがオレ様を馬鹿にしたのが悪いんだゾ!』
『ぁぅ..ケンカ、始めちゃった..ぅぅ..』
ユウ『はぁ...レイラ大丈夫?怖いね、よしよし』
デュース『お前たち!今の状況が分かっているのか!朝までに魔法石を持って帰れなければ、僕達は退学なんだぞ!』
エース『だ~から、さっきからいちいち仕切んなよ。ムカつくなぁ』
どんどん険悪になっていく二人。そんな二人にアワアワしながら宥めようとするユウ。それを涙目で不安そうに見ていたレイラだったが、ふと奥から微かに声がするのを感じた
『..ね、二人とも、しっ!』
『『???』』
レイラの声で二人が静まると、鉱山の奥深くから謎の声が響き渡った
?『..さぬ..うぅ..さぬ..』
その声は、何重にもノイズを重ねたような異質な声だった