第6章 *不本意トラベル*
ドワーフ鉱山・静寂の森
鏡によって転送された五人の目の前には、静かで薄暗い森が広がっていて、どこか不気味さを感じた
デュース『ここがドワーフ鉱山..一昔前は魔法石の採掘で栄えたらしいが..』
グリム『うぅ..何か出そうなんだゾ..』
エース『あ、奥の方に家がある。話聞きに行ってみよーぜ』
エースの見つけた先には小さな家らしき建物が一件建っており、五人はそこへ足を進めていった
ドワーフ鉱山・こびとの小屋
デュース『こんばんは..って空き家か。荒れ放題だ』
ノックをして入るも、中には人の気配はなく電気もついていない。そこら中にクモの巣や埃が舞っていて、現在誰かが生活している様子はない
グリムがクモの巣に引っ掛かったり、エースがテーブルの近くに小さな椅子が七脚も置いてあることに驚きつつも、魔法石を取りにいくため五人は家を後にし、鉱山へと向かった
ドワーフ鉱山・鉱山入り口
グリム『こ、この真っ暗な中に入るのか!?』
先の見えない真っ暗な世界が続く鉱山にグリムが体を震わせる
エース『ビビってんのかよ..ダッセー!』
グリム『なぬっ!?ビ、ビビってなんかね~んだゾ!オレ様が隊長だ!オマエらついてくるんだゾ!』
エースの挑発にのったグリムが先導して五人は鉱山へと入って行った
ドワーフ鉱山・内部
鉱山の内部は薄暗く、前方は勿論足元にも気をつけないとトロッコの線路や石に躓いてしまいそうになる
ユウ『レイラ大丈夫?』
『ん、ちょっと怖い..足場も悪い』
ユウと繋いでいた手を少し強く握ると、ユウは優しく微笑みながら手を握り返す
ユウ『大丈夫、ちゃんと手握っててね』
デュース『レイラ、僕もついてる』
レイラの様子を見たデュースは、颯爽と彼女の横まで行き、ユウと繋がれていない方の手を握った
『デュース..ありがと』
デュース『あ、あぁ..//』
フワッと笑うレイラにまたもデュースの顔が赤くなる
エース『(くそっ..タイミング逃した)』