第5章 *登校プレッシャー*
『レイラ・フィリアス。よろしくねワンt『ジャックだ』..ジャック』
名前を教えても尚、自分をワンちゃんと呼ぼうとするレイラの言葉を遮って訂正させる
ジャック『つかお前、生徒になったのか?』
『ううん。雑用係』
ジャック『は?』
学園長との取引の内容を伝えると、ジャックは驚きつつも納得したようで"そうか.."と頷いた
ジャック『なるほどな。まぁせいぜい励め』
『言い方..あ、』
ジャック『あ?』
『ジャック..耳触っていい?』
ジャック『..は!?いきなり何言ってやがる!』
『だってフワフワ、モフモフ。触りたい』
ジャック『意味分かんねぇよ、触らせるわけがねぇだろ!自分の耳でも触ってろ』
思いもよらない発言に耳と尻尾をビンっと立てて、ジャックは半歩距離をとった
『..ケチ。あ、そうだ。ユウ達のところ戻らないと。ねぇジャック、メインストリートってどこ?』
ジャック『あ?メインストリートはお前の後ろの方に真っ直ぐ行って突き当たりを右のはずだ』
『そっか..ありがとジャック。またね』
軽く手を振りながら、元来たであろう道を小走りで駆けていくレイラの姿に、"マジで小動物だな"と呟きながら見送る
するとレイラは途中で振り返ると、口元に僅かな笑みを浮かべながら、
『今度会ったときは触らせてね』
とジャックの耳をチラッと見ると、再び走りだし姿を消した
ジャック『...誰が触らせるか』
メインストリート
『なにこれ』
ようやく帰って来たレイラの目の前には、先程まで話していた三人が、何故か学園長に怒られている光景が広がっていた
『なんで?....あ、』
辺りを見回すと、グレート・セブンの一人。ハートの女王の像が焦げているのに気がついた
『猫さん、焦がしちゃったの?』
グリム『あっ!!レイラ!!オマエどこに行ってたんだゾ!?』
ユウ『レイラ、心配したんだよ。勝手にいなくなったらダメ』
『ん、ごめんユウ』
学園長『こら!貴女も初日からサボりですか!そこの三人は像を焦がすわ..四人とも罰として窓拭き100枚の刑を命じます!』