第111章 *幕間の章*
ぎゅっと抱きしめる腕は僅かに震えていて、声の抑揚も段々と落ちていく。いくら理由があろうとも、愛する人が他の誰かに抱かれ、それを黙認するしかない事実が酷く重苦しく、胸を掻きむしられるような嫉妬の炎を燃やす
『ごめんなさい』
ユウ『謝らなくていいよ、仕方ないって分かってるから。僕がただヤキモチ焼きっていうだけ』
『....ユウはもう、私と気持ちいいことしてくれないの?』
ユウ『え?でも、僕としたって..』
『でも大好きな人と気持ちいいことすると、凄く嬉しくて幸せだよ。それは、魔力を持ってても持ってなくても一緒、なんだけど』
ユウ『...........』
"それでもあんたが側にいる方が、断然あの子は安心するの。悔しいけれどね"
ユウ『....そっか』
その一言でずっと抱えていた胸のつっかえがボロボロと崩れていく。勿論全てとは言えないが、レイラが求めているのは魔力を持った彼らだけでなく、無力なはずの自分も含まれていることを、本人の口から聞けたことで目の前の景色が幾分か鮮やかに見えてくる
ユウ『ありがとう。これからもいつも通り君の側にいて、たくさんイチャイチャして幸せを感じてくれるように頑張るよ』
『んふふ。ユウが元気になってよか...っん』
遮るように口付けられ、段々と深みが増していく。触れ合うだけのキスが貪るような強引なものに変わっていき、力の抜けた体はあっさりとソファーの上に押し倒された
『ぁ..んっ...ふ、ぅ...』
ユウ『はぁ...ふふ、可愛い。もうお顔がトロトロになってる』
『はぁ、はぁ、ユウとのキス、気持ちいい..』
ユウ『もっとしよっか♪』
グリム『オレ様向こうでおやつ食ってるんだゾ』
もはや見慣れた光景にため息をついて、菓子袋をいくつか小脇に抱えると、足早に自室へと立ち去っていった