第110章 *終曲ディアソムニア*
マレウス『お母様。彼女は僕と同じ学園に通っているナイトレイブンカレッジの1年生だ。血のような赤い瞳と夜空のような黒髪..そしてこの耳を見れば分かると思うが、あの黒兎の末裔でもある。
そして......僕が生涯大切にすると決めた愛しいヒトの子だ』
『『!!!』』
レイラの肩を抱き寄せ、帽子をずらして兎耳を見せると、マレノアは熱情の灯ったライムグリーンに少し驚いた様子で目を瞬かせた
一方、まるで結婚前挨拶のような直球の愛の言葉でレイラを紹介するマレウスに、離れて聞いていたシルバーとセベクは目が飛び出るほど見開き、リリアは背を向け声に出さないように笑いをこらえた
『ツノ太郎?』
マレウス『僕は嘘はつかない。お前への思いは未来永劫決して変わらず、たとえ先に訪れるだろうお前の果てが来ようと、この命が続く限り消えることはない。
お前はどうだ?』
『..ツノ太郎の言葉はちょっと難しいけど..私のこと好きってことだよね?』
マレウス『ああ』
『そっか。ん....私も、ツノ太郎のこと大好きだよ』
ふわりとした微笑みにマレウスも満足そうに頷き、再びマレノアへと視線を向ける。どんな形でもいいから母に自分の想い人を伝えたいという気持ちが、自然と抱き寄せた肩に置いた手に力が入る
息子の真剣な瞳が火傷しそうな程に燃え上がっていく様に笑みが深まり、そこまで彼を深く溺れさせたレイラを興味深そうに見つめる
夢で会った時と同じ、妖しくも美しいオーラを纏う立ち姿にレイラはうっとりと魅せられた
『..綺麗。やっぱりお姫様はすごく綺麗。
あのね、私、』
マレノア『...』
『ぇ..?』
突然手を差し出され、どうしたらいいのか分からず慌ててマレウスへと助けを求めるように見上げると、大きな手がそっと前へと押しだした
マレウス『お母様はお前と一曲踊りたいらしいな』
リリア『くふふ、気をつけるんじゃぞ。少しでも足がぶつかれば頭に雷を降らしてくるかもしれん』
『ぇ"』