第21章 *終曲サバナクロー*
[酷いナァ...僕の食事ヲ止めるダナンテ]
『あの人は...ううん、誰も貴方の力で死なせない!』
[憐れだネェ...マァいいさ、今回デモカナリの力を得ラレタ]
『もう、来ないで』
[ダカラそれハムリだよ。分かってルだろ?ボクの力がナケレバカレは助からなかった。ダカラ、キミはコレカラモボクを必要とスルシカナイ]
『っ...ぅあっ...!!』
[コレ以上は負荷がカカリスギル。まだキミを失うワケニハイカナイ。ダカラもうイクヨ。ジャアネ]
学園長『おぉ!目が覚めましたよ!』
『みんな...あれ、あの後私...』
エース『例の"アイツ"が出て来て、また力を吸いとって消えていったぜ』
『レオさんは?無事なの?』
リドル『彼も無事だよ、今グリムが起こしに行っている。それよりもキミは動いていけない、例の魔法で疲れただろ?』
リドルはレイラを抱えながら、片手でそっと髪を撫でる。下から見えたその瞳は酷く心配そうに揺れていた
学園長『レイラさん、ペンを』
『...はいこれ』
学園長『あぁ...折角消えてきたブロットがまた溜まっている。今日は...いえ、当面の間は安静にしつつ魔法の使用は一切禁止です。分かりましたね?』
『ん...』
ユウ『レイラ、ごめんね?またあの力を使わせて』
エース『"アイツ"が来たらオレ達がぶっ飛ばしてやるって言ったのに、何もしてやれなかった』
デュース『そのせいでまたお前にブロットが...』
エース達の瞳は全員後悔に染まり、申し訳なさそうにレイラを見下ろしていた
『ううん、エース達は悪くない。私がもっと強くならないといけないだけ。それにね...エース達が私に叫んでくれたから、抵抗できるまで意識が戻った。だから...ありがと』
ユウ『ホント、良い子だね...』
エース『恐れ入る程にな』
グリム『おい!レオナが起きたゾ!』
リドル『本当かい?レイラ、ボクが運ぶから動かなくて良いよ』
身長差はそれほどないのにも関わらず、リドルは軽々とレイラを抱えたまま立ち上がると、向こうでようやく目を覚ましたレオナの元へ歩いていく