第109章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(現実世界)*
『(ぇ..壁の向こうに道が...あのキラキラが作ったの?でもどうして..)』
動かない体、正体の分からない光の球体、その球体が作り出したあるはずのない壁の奥の道。何ひとつ理解できないでいたが、この道を進めばマレウスの元へ行けるかもしれない
そんな希望を胸に、レイラは導かれるように壁の奥へと姿を消した
『(シルバーさん、セベク。お願い、無事でいて...)』
ユウ『ふぅ、だいぶ進んだ。もうひと踏ん張りで出られそ....あれ?レイラ!?』
リリア『どうしたんじゃ?』
ユウ『レイラが消えちゃった!!』
リリア『!!なんじゃと!?』
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コツコツと自身の足音だけが大きく響き、それ以外は何も聞こえてこない
周りは闇一色で見渡しても他に何も見えてくるものはない。進んでいるこの道の広さも分からず、足元すらまともに見えないレイラにとって、前を進む光だけが道標となっていた
時たまその輝きが強まるとそのたびに心が突き動かされ、体が置いていかれないようにと足早にさせていく
『(どこまで続くんだろ。もしこのまま違うところに連れてかれたら...)』
目の前の光は決して自分に危害を加えることはないとなんとなく察しているが、それでも永遠とも続きそうな真っ暗な道に終わりは来るのかと、一抹の不安が募り寒気が走る
『(みんな...)』
?『ーーーーっ!!!』
ゴオオオオオッ!!!
?『ーーーー!!!』
キシャァァァア!!!
?『ーーーに回れ!ーーの間に!』
?『ーーーーするな!』
ドンッ!!ドガンッ!!!
『!!(この音、それにこの声...シルバーさんとセベクだ!)』
進む先から響き渡ってくる轟音と2人の声に耳がピンと立ち上がる。すると、ずっと続いていた暗闇の先に一粒の白い光が瞬き始める
近づくにつれ大きくなっていくと、聞こえてくる音もその大きさを増す。揺れ出す地面、何かが崩れる音、2人の必死な声、耳を劈く怒りに満ちた怪物の咆哮