第109章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(現実世界)*
白銀の剣身が光を乱反射し眩しいほどの輝きを放つ。更に箱の中からミスティウムとリリアの魔石器を砕いた欠片が飛び出し、宙を舞いながら剣身に収束されていく。魔石器の鮮緑を銀が包み込み、唯一無二の剣へと変貌する
シルバー『我らの願いはただひとつ。あの日の悲劇を繰り返さないために...あなたを人間の敵に、悪の支配者にさせないために!絶対にここで、あなたを止めてみせる!
父さん、母さん...親父殿!どうか、俺に力を!』
剣を持つ手に力を込め地を蹴り走り出すと、再び緑の業火がマレウスの口元に燃え盛る。共に走り出したセベクと視線を重ねシルバーは剣を振りかざした
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ディアソムニア寮・談話室
ブチッ!!バキッ!!
ブワァァァァ!!!
一刻も早くマレウスの元へ向かうために、リリアたちは出口を塞ぐ茨の壁を一心不乱に切り落としていく。しかし、何重にも重なった蔓はその強度を増し、おまけに有効打を打てる魔法を持つのが1人だけというのもあって、かれこれ数十分経っても一向に道が開けないでいた
グリム『ふ、ふなぁ〜。この茨、メチャクチャ固いし何本も重なってるから、切っても切ってもキリがねぇんだゾ!』
リリア『くっ..わしにまだ魔力が残っていれば..早く、早くあやつを止めなければならないというのに!』
ガンッ!と力のない自分に腹が立ち、悔しさをぶつけるように茨の壁に拳をぶつけた。棘の痛みも気にならないほどに何度もぶつけるその手に血が滲みだす
今日ほどあの魔石器がこの手にあればと思ったことはなかったと拳を握る力が強まると、それを引き止めるように小さな手が包み込む
『だめだよリィさん!そんなにしたら手が傷ついちゃう』
リリア『っ...しかしこのままでは..』
『私も頑張るから、みんなでツノ太郎を止めに行こ。みんななら絶対大丈夫。今は信じてここから出ることを頑張ろ』
リリア『レイラ..ああ、そうじゃな。ここで悔しがっとる場合じゃない。なんとしてでもあやつらのところへ向かわねばな!』
『ん...』