第109章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(現実世界)*
両者とも自分に最も縁深い形の鎧に変化したことで、喜びを感じながらも強く身が引き締まった
イデア『遠隔操作での調整は済んでるけど、微細な誤差は戦闘中に修正するしかない。最初は無茶しすぎないで!』
『『了解!』』
マレウス『ふん...そんな玩具で一体何ができる!下がれ、愚か者め!』
首をもたげ魔力を高めるとマレウスの口から緑の炎が膨れ上がる。今にも放とうとする素振りにすぐにイデアはシールドの展開のコマンドを走らせる
オルト『来た!シルバーさんとセベクさんに直撃コースだ!』
イデア『ディケーシールド展開!セベク氏、いけるよ!』
セベク『お前たち、僕の後ろへ!
うおおおおおおおお!!』
ゴオオオオオオオオオッ!!!
3人を庇いすぐさま前に躍り出ると、激しい炎が放たれたセベクを直撃する。炎の威力は盾を押し込み足を必死に踏ん張っていないと簡単に吹き飛んでしまいそうだった
しかし先程までの戦いで防衛魔法すら貫通するほどの業火を至近距離で受け止めているにも関わらず、あれだけ感じていた熱が盾全くない事に気づく
セベク『..あ、熱くない!熱くないぞ!』
マレウス『これだけの炎を浴びせても融けないとは..その盾、さてはミスティウム製か。一体どこからかき集めてきた?小賢しい真似を...!』
セベク『あなた様を止めるため、マレフィシア様の命のもと、茨の谷の妖精たちと人間の技術者が手を取り合い作り上げたのです』
ミスティウムの盾を掲げるセベクがその名を口にした瞬間、マレウスの瞳は怒りと戸惑いに揺れ動く
マレウス『おばあさまの命、だと..?何故だ..何故、人間の味方を?おばあさまですら、僕の敵になるというのか!』
血縁までも敵に回ったとかと思い込み、低く唸りを上げて喉を震わせる。しかし、セベクはその言葉に大きく首を振った
セベク『いいえ..いいえ、マレウス様!マレフィシア様は、茨の谷は...
僕たちはみな、あなた様の味方です!!』
今までならマレウスの言葉には絶対で逆らうことなど無かったであろうセベクの言い切った言葉に
、シルバーは頷くと彼の隣に並び立ち、鞘に手をかけゆっくりと剣を引き抜いた