第108章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(夢世界)*
さすがにもう飛び上がって驚きはしないものの、異性の、それもお気に入りの人物から触れられると肩が跳ねてしまう
『2人とも頑張ってね....あ、でもあんまり無茶しないでね。休憩したい時はすぐに言って。回復"こまんど"を押すから』
オルト『ありがとう。でも僕と兄さん"たち"なら、マレウスさんにも負ける気がしないよ』
イデア『フヒッ、その通り。うちの弟"たち"は優秀ですからなぁ。まあ拙者たちのバトルをよーく見といてクレメンス。こちとら十分に体は温まってますぞ』
余裕たっぷりの笑みに"油断しちゃだめだ"と言いかけるが、この兄弟の互いを信頼しきった視線と言葉は何故か無性に安心感を与えてくれる
レイラの口元にも笑みがこぼれ、繋いだままの手をキュッと握りしめる
『ん。2人なら...3人、なのかな?んふふ。3人なら大丈夫だよ。私もここにいるみんなも、信じて待ってるから...
あ、"あっちの子"にも頑張ってねって伝えておいて』
オルト『ふふ、分かったよ。
あっ、そうだレイラさん。シルバーさんたちとだけじゃなくて、僕ともまたたくさんお話してほしいな。君のことは旅の中でたくさん知ったはずなのにまだ足りなく感じるんだ。
僕にもっと、"君"という人間を教えて?』
『オルト....』
心というバグを持った彼の瞳は本来灯ることのない熱を孕み、その声は今まで聞いた中で1番甘く優しかった
『ん。その時はオルトのこともたくさん教えてね』
オルト『うん』
イデア『え、空気あっま...』
『お月さまも、ね?』
イデア『あ、う、うん..(上目遣い、あざと)』
オルト『それじゃあみんな、応援よろしく!行ってきます!』
イデア『フヒヒ!本気出してあのイナズマ坊やをコテンパンにぶっ飛ばしてきますわ!』
先程よりもやる気が漲りテンションが上がった2人は、そのままの勢いのまま電子の光に包まれバトルマップへと移動していった
『頑張れ。お月さま、オルト...』