第5章 *登校プレッシャー*
学園長『昨日のような騒ぎを起こさないよう、グリムくんをしっかり見張っていてくださいね』
ユウ『わかりました、大丈夫かな..?』
学園長『頼みましたよ。昼食は学食で摂ることを許可します。ではしっかり業務に励むように』
グリム『ちぇっ..掃除なんてやってられねぇんだゾ。オレ様も魔法の授業で、バーン!ドドドーン!ってカッケー魔法を打ちまくりたいんだゾ~』
ユウ『とりあえず学校行かないことには始まらないし』
ユウの言葉に渋々頷いたグリムと、まだ寝起きでフワフワしているレイラはそれぞれ準備を始めた
メインストリート
メインストリートを三人で歩きながら辺りを見回す。余りの広さに誰も彼も驚きを隠せないでいた
グリム『ふわぁ~スゲーんだゾ。ここがメインストリートか。昨日はよく見てなかったけど、この石像は誰だ?7つあるけど、なんかみんなコワイ顔』
ユウ『確かに凄い広いね。ここを掃除ってかなり大変だ』
グリム『嫌なこと思い出させんじゃないんだゾ』
『あの像って確か。グレート..グレート、なんだっけ?』
グリム『おい、この石像のおばちゃんなんか特に偉そうなんだゾ』
?『ハートの女王を知らねぇのか?』
聞きなれない声に振り向くと、赤茶色の髪の少年が立っていてこちらを見つめていた。左目には大きくハートの模様が印されていた
グリム『ハートの女王?偉い人なのか?』
?『昔、薔薇の迷宮に住んでいた女王だよ。規律を重んじる厳格な人柄で、トランプ兵の行進も、薔薇の色も一切乱れを許さない。マッドな奴らばっかりの国なのに、誰もが彼女には絶対服従。なんでかって?規則違反は即打ち首だったから!』
グリム『こ、こえーんだゾ』
ユウ『厳しいね』
?『クールじゃん!オレは好き。だって優しいだけの女王なんてみんな従わないだろ?』
グリム『確かに、リーダーは強いほうがいいんだゾ』
『ねぇ、貴方誰?』
ユウ『レイラってば唐突』
眠気眼で謎の少年を見つめつつ、僅かな警戒心でユウの背に身を隠した
エース『え、なんかすげぇ警戒されてる?まぁいいや。オレはエース、今日からピカピカ1年生。どーぞよろしく♪』