第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
リドル『食虫植物とは、醜悪な化け物にふさわしい魔法だね!お前にお似合いだ!
炎よ!!』
ゴオオオッ!!
頭から呑み込もうとする口めがけて豪炎を放つ。渦を巻く炎は大口を瞬く間に焼き、形を保てなくなった側からボロボロと枯れていく
『ゔぅぅっ!!!あつ、いっ!でもまだ..まだ負けないっ!』
リドル『忌々しい化け物、まずはお前から処刑する!その口を開けなくしてから消し炭にしてやる!!』
ゴォォォォッ!!
バリバリバリバリっ!!
『ゔぁ"ぁぁぁっ!!!』
真上で食虫植物と相手しているにも関わらず、同時に別の炎と雷を操りレイラたちへと降り注ぐ
すぐに魔法障壁を張り直し応戦するが、その威力は抑えきるにはあまりに強すぎて、腕にかかる負荷と貫通してきた雷に被弾し、苦悶の声が上がる
『ーーっ!!う、ぐ、っぁぁぁぁぁあ!!』
鳴りやむことのない雷撃、足元を焼き払っていく豪炎、そして障壁を打ち付ける氷柱の猛攻、望んだ通りリドルの攻撃は全て自分へと集まったが、オーバーブロットを介さない彼の本気を初めて目の当たりにし、その大きすぎる実力差に早くも限界が訪れていた
リドル『ーーお前など、お前などなんの役にも立たない..世界を壊すことしかできない化け物のくせに!人を操り利用することしか能のない醜悪な化け物のくせに!
この世界に、ボクの世界にお前などいらない!!』
『っ、ぁ"ぁぁぁぁっ!!!ぐっ、ぅ"ぁぁっ!!』
抑えきれなかった氷柱と炎が肌を裂いて焦がし、雷撃が激しい痛みとなって体中に走る。あまりの痛みに喘鳴を響かせるも、その足はまだ崩れておらず容赦なく放たれる攻撃を防ぎながら、食虫植物にも魔力を分け動かしていく
『『レイラっ!!/レイラさんっ!!』』
『(っ、まだ、まだきっと遠い..っ!もっと、近づか、ないと..っ!)
デュ、ス..っ!もっと、もっと近づくからっ!よく、ねらって!!』
デュース『!!っ、悪い!もう少し、あともう少しだけでいい!』
オルト『僕も魔導障壁を使うよ!君が守ってくれたおかげで、今ならまだエネルギーは残ってる!』
『ゔぐっ!!ん、いこう!』
リドル『こいつ...っ!!』
デュース『もう1度だ!よく狙え、よく狙って..!』