第107章 *到着スカーレット（リドルの夢）*

〔No side〕



セベクの必死の足止めのお陰でエースたちは闇の群れから逃れることに成功し、その後ひたすらに走り続けてようやくリドルと対面した地点まで周り戻ることができた


のだが..



エース『はっ、はっ..なんとか闇に見つからずにリドル寮長がいる場所まで戻って来られた..けど..あー、もう。最悪..』



生け垣に身を隠しながら奥を覗き込むと、一際大きな薔薇の木の幹に、レオナ・ケイト・シルバー。そして自分たちを逃がすために囮になってくれたセベクも蔓で張り付けにされていた


『！！そんな..みんな、捕まっちゃってる。でも、デュースとロボットくん。それにトレイさんはいない..』


グリム『あいつら、薔薇の木にくくりつけられてるんだゾ』


ユウ『うわ、痛そう..てか、どうする？主戦力がほぼ全員とっ捕まっちゃってるんだけど』


エース『なんとかして助け出したいけど..あっ！』





？『寮長！反逆者を連れて参りました！』



佇むリドルの元に寮生たちによって連れてこられたのは、唯一リドルの魔法を書き換えられるユニーク魔法を持つトレイだった


エース『トレイ先輩..！』




トレイ『ううっ..はっ！

ケイト、レオナ！それにシルバーとセベクも..みんな捕まったのか..セベク以外の1年生たちはどうした？』


リドル『ふん。そう焦らずとも、すぐに捕まるさ。お前たち、迷路の中で逃げ回っているネズミどもを捕まえて、ここ引きずっておいで！

特にあの黒兎は最優先に捕獲しろ。ボク自らの手で、今度こそ追い出してやる』


『『『はい、寮長』』』


リドルの命令で闇のエーデュースやケイト、トレイたちを筆頭に、再び闇の寮生たちの群れは迷路の奥へと捜索に走っていき、その場にはリドルと少数の寮生だけとなった




グリム『あっ..また闇たちが迷路に入っていったんだゾ』


エース『ここで隠れてても、いつかは見つかっちまう..くそっ！オレたちだけで、どうやってリドル寮長の目を醒まさせってんだよ！？』