第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
『『『!?』』』
じんわりと心が温まる2人の間から、ニュッと現れた生首状態の紫色の猫耳に大きく仰け反ると、そんな2人の驚いた顔にニヤニヤと笑うチェーニャが生首状態で浮かんでいた
グリム『出たな、首だけ男!』
チェーニャ『どうだい。その後どんなふう?』
エース『どうもこうも。リドル寮長は暴君っぷりに拍車かかってるし、寮は恐怖で支配されてるし..どう見ても最悪だろ』
チェーニャ『へえ、これが最悪だって?もっと悪くなるところ、見せてやろうか?』
エース『は!?何するつもり!?余計なことすんなよ!デュース、捕まえろ!』
デュース『待て!..うわっ!捕まえようとしたら体が消えた!』
嫌な予感にすぐさま飛びつくも、ユニーク魔法による体の消失で腕は虚空を切った。よろけるデュースを尻目に、チェーニャは首だけのまま隠れている生け垣から抜け出しリドルの元へと向かっていく
チェーニャ『リドルを怒らせるのなんか、ちょろいもんだぜぇ』
『猫さん、待って!』
チェーニャ『見とけよお姫様。おもしれーことになるぜぇ?』
オルト『あっ!チェーニャさんがリドルさんの引きずってるマントに近づいていくよ!』
セベク『やつは何をするつもりだ!?ま、まさか..!?』
チェーニャ『そうーら!』
リドル『!?』
グイッ!!
バターンッ!!
音もなく近づいたチェーニャは、長いマントに手をかけ足を掬うように捲り上げる。完全に意表を突かれたリドルは受け身も取れず、訳が分からないまま頭から割れた地面に突っ込んだ
トレイ『リドルを盛大に転ばせた!?』
ケイト『しかも寮生たちの前で、でんぐり返し的な超カッコ悪い転び方..!』
『あ..わ、た、大変!リドルさん凄い格好になっちゃった』
グリム『ブフッ!体がでっけーマントに絡まっちまってるんだゾ』
レオナ『ふはっ!まるで巣穴に頭を突っ込んでジタバタしてるミーアキャットみてぇだ』
ユウ『ふっ、あははは!犬◯家の一族みたいになっとるw』