第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
『『『はあぁぁ!?』』』
イデア『まずいぞ...家を構成する魔法構築式が、常に書き換わり続けてる。外からドアも窓も解錠できない。完全に閉じ込められた!』
ユウ『嘘でしょ、こんな暗くてヤバい家の中に閉じ込められるとか』
『(ここ嫌い。早く出たいけど、どうしたら..)
あ、あれ?ねぇ、猫さんもリドルさんもいなくなっちゃった』
トレイ『!?本当だ。リドルはさっきまで目の前にいたのに..』
エース『どこ行った!?』
シルバー『まず母君がいたキッチンを確かめてみよう』
忽然と姿を消したリドルたちを探すため、先程までリドルの母親の声がしていたキッチンの扉に手をかけた
しかしシルバーの手がかかった瞬間、その扉の奥に潜む恐ろしい気配にレイラの背が震える
『ーーっ!?シルバーさん、開けちゃだめっ!』
シルバー『え』
ガチャッ
ザアアアアアアアッ!!!!
引き止めるも間に合わず無情にも扉は開かれた。するとその時を待っていたかのように、奥から赤く透明な水が勢いよく流れ出始めた
シルバー『なんだこれはっ!?赤い水が大量にっ!』
ユウ『おわあああ!?』
『わ、わ、水がきちゃった!!..違う。これ、水じゃない』
レオナ『この匂い..紅茶か?おい、早くドアを閉じろ!リビングが水没するぞ!』
シルバー『水圧で扉が、閉まらなっ..!ゴボボッ!』
すぐに閉めようと力を込めるが、引き扉に加えて中からの紅茶の勢いが強すぎるあまりどんどん押し返され、弾かれた水流が顔に直撃し溺れそうになる
セベク『シルバー!おい、貴様らも閉じるの手伝え!』
すぐに駆けつけたセベクに続き、エーデュースやユウとレイラも加わり必死に押していく
エース『ごぼぼっ!ぺっ!ぺっ!おえっ!口に入って..!』
デュース『もう少しで閉じられる!気合入れろ!』
『『『うおおおおぉぉぉぉ!!!』』』
バタンッ!!!
水浸しで滑りやすい足元を踏みしめながら全力を振り絞り押していき、何とかドアを閉めることに成功すると、脱力感でためていた呼吸を吐き出した
シルバー『はぁ、はぁ..みんな、ありがとう』
エース『うへぇ、全身紅茶まみれ..着替えようぜ』