第107章 *到着スカーレット（リドルの夢）*

リドル『うわぁ..！その衣装、すごくハードで格好いいね。ドラムセットの後ろに隠れてしまうのが勿体ないくらいだ！』






イデア『..ひぃ〜〜〜〜〜..だ、誰か拙者の笑いを止めてくだされっ..！リドル氏とレオナ氏がバンド結成するの面白すぎる..ふひひひははは！！』


オルト『でも、このままリドルさんと一緒に行動できそうないい流れだよ！みんな、どんどんいこう！』


話題を合わせてリドルの懐に潜り込む良いチャンスだと全員が察すると、エースを始めに次々と楽器やダンスの経験をアピールし始める



ユウ『はいはーい。トランペットや笛系の楽器とかできまーす』


『えと、ピアノがちょっと弾けるよ』


リドル『す..すごい！みんながバンドに加入してくれたら、今までにないマッドでカオスなバンドになるに違いない！』


チェーニャ『昔から何度誘っても絶対にバンドに加入してくれないトレイと違って、友達はみんなノリがいいにゃあ〜』


トレイ『..俺はプリスクールでやったホリデーのお遊戯会ですら憂鬱だったんだぞ。魔法士養成学校ではイマジネーション強化のために美術と音楽は必須単位だけど..そうじゃなかったら絶対に選ばない科目だ。バンドだなんて、とても無理だよ』


チェーニャ『いひゃひゃひゃ！おみゃ〜はそう言うけど、お遊戯会でやったトランプ兵役は演技も歌も悪くなかったぜぇ』


トレイ『その話はもう勘弁してくれっ！ごほん！それで..これからどうするんだ？』





リドル『よろしい！それではさっそく決起集会だ！ボクの家へ出発！』





トレイ『リドルの家！？』


リドル『すぐ近くだしちょうどいい。もうすぐお茶の用意ができている時間だ』


トレイ『ま、待ってくれ、リドル。急にこんな大人数で押しかけるのはまずいんじゃないか？』


友人1人招くのも出来ないあの母親がいる家に、なんの断りもなしに大人数で行くなど、どんな怒りの雷が飛んでくるか。しかも自分はあの日から彼の家に行くのを禁じられていたはず


そんな自分が現れたら..想像しただけでも鼓動が速まりトレイの額に冷や汗が滴り落ちる


ケイト『だ、だね〜。その辺のカフェとかでいいんじゃない？』