第18章 *告発トゥルース*
男の拳の語り合い(?)を初めて数十分。白熱した戦いを見せるデュースとジャック。一方エースは最初から乗り気じゃなかったこともあり、既に空気に負け離脱していた
ユウ『夕日に向かって走ろうぜ...』
1名空気に飲まれつつあるが、ここでジャックは満足したのか戦闘の構えを止め、ユウ達に向き直った
ジャック『...よし。これでケジメはつけた。俺の知ってることは話してやる』
エース『ケジメってなんの?』
ジャック『俺自身の心のケジメだ。所属寮を裏切ることには違いねぇからな。だが、もう俺は我慢ならねぇ!!どんなに強い相手だろうが、自分自身の力で挑んでこその勝負だろ。
今回の大会だって、俺は自分がどこまでやれるのか挑戦するつもりで自分を鍛えてきた。卑怯な小細工なんて反吐が出る!そんな勝利に何の意味がある?俺は、自分自身の力で勝ち上がって、テッペン獲ってやりたかったんだ!』
熱く自分の想いを語りだすジャックに、途中から面倒なやつだと少し引き気味に聞いていたエース。
だが、そんなジャックの熱い想いに素直に共感してしまう人物が一人いた。
デュース『分かる!俺は分かるぞ!その気持ち!』
グリム『こっちにも面倒くさいやつがいるんだゾ』
ジャック『ラギー先輩のユニーク魔法は..."相手に自分と同じ動きをさせる事が出来る"ものだ。操りたい相手と同じ動きをすることによって、本人の不注意に見せかけて事故を起こしてきた』
エース『成る程ね。だから食堂ではバレないようにグリムと同じ動きをしてパンを交換したってわけか』
エースの言葉に食堂での一件を思いだしのか、グリムは悔しがり地団駄を踏んだ
デュース『でも待てよ。ターゲットの側で階段から飛び降りるような動きをしたら、すぐ怪しまれそうなものじゃないか?』
ジャック『一連の事件は、ラギー先輩が単独でやってる訳じゃねぇ。恐らくサバナクロー寮の奴ら殆どがグルだ。
そいつが言うようにターゲットの側で変な動きをしていれば目立つ。だから、寮生どもがラギー先輩の壁になって目立たないように誤魔化してるんだと思う』
デュース『寮ぐるみの犯行...どうしてそんなことを』
エース『んー、マジカルシフト大会での順位や活躍ってかなり将来に響くんだろ?だったら気持ちは分からなくもないけど』