第105章 *足跡ビーチ(エースの夢)*
南国リゾート・コテージ内
急遽決まった1年生だけでのエースを目醒めさせる作戦。不安と戸惑いを抱えながらも、彼に着いていきコテージの中へと入ると、早速エースは上機嫌にこちらの服を見繕うようにクローゼットの扉を開け、色とりどりのシャツを取り出していく
エース『クローゼットに入ってる柄シャツは基本フリーサイズでデカめだから、気に入ったのとりあえず着てみて。ピンクのフラミンゴ柄に、ブルーのヤシの木柄に..こっちにはライムイエローのサーフボード柄もあるぜ。あっ、そうだ』
突然思い出したように顔をあげると、振り返りレイラの頭を撫でながらニコニコし始める
エース『もちろん、レイラ用の服も用意してあるから。オレらとおんなじの着てもいいけど、お前専用の可愛いのとかいっぱいあるからそれ着てほしいんだけど』
『....エース』
エース『ん、どした?』
『その前に、私達のお話を聞いてくれる?』
撫でる手を掴みそっと外し両手で包み込むと、どこか雰囲気のおかしい様子にエースは首を傾げた
デュース『俺たちからも、いいか?』
エース『なんだよ急に改まって』
デュース『よく思い出してみてくれ。僕たち、期末テストはまだ終わってないし、ミッキー交信調査だってまだ成功してないだろ?』
エース『はぁ..?何言ってんの、お前。テスト終わってないのに遊んでたら、寮長に首をはねられるでしょーが。それに、ミッキー交信調査って?聞いたこともねーんだけど』
グリム『ミッキーは、オンボロ寮の鏡に現れるデッケー耳した不思議なやつだ!覚えてねーのか?』
エース『覚えてるもなにも、そんなやつの話聞いたことないし..』
『ううん。みんなでユウが撮った写真を見たでしょ』
デュース『そうだ。お前も一緒に話してたはずだ。食堂で、ジャックやオルトやエペルと一緒に!』
エース『写真..食堂で..うっ!?』