第103章 *抗争ファクション(デュースの夢)*
叫びを上げるデュースの脳裏に次々と記憶が流れ込んでいく。入学してから今日に至るまで、エースやグリム、ユウやレイラと過ごした思い出が鮮やかに蘇り、夢の殻が音を立てて崩れ落ちた
その瞬間、染められていた金の髪がゆっくりと元の青みがかった黒へと戻り、すっかり光を取り戻した瞳はその色を鮮やかに輝かせた
デュース『くそ、頭が割れそうに痛ぇっ!だけど..思い出したぜ、全部!』
グリム『やった!!デュースの目が醒めたんだゾ!』
ユウ『はぁ、やっとか』
『デュース..良かった』
エース?『はあ!?何言ってんだよ、デュース!』
デュース『何言ってんだ、はこっちのセリフだ。このダァホが!落とし前つけてもらうぜ..歯ぁ食いしばれ!』
覚醒したデュースは、自分を貶そうとそそのかす言葉を吐いた闇エースに、思い出した現実の彼へのムカつきも込めてあっという間にボコボコにしてしまった
エース?『オレたち、マブ..じゃん..』
デュース『誰がマブだ!てめぇは俺のマブでもなんでもねぇ!それになぁ..本物のエースは、お前よりずっと無神経でムカつくやつなんだよ!出直してこいや、偽物が!!』
存在を完全否定されたことで、闇エースは姿を保てなくなりドロドロの闇へと戻り、床下に染み込みジュワジュワと消えていった
ユウ『デュース、おはよう。やーっと目が醒めた』
グリム『ったく、ねぼすけなやつなんだゾ〜』
『おはよ』
デュース『ユウ、グリム、レイラ..ぼ、僕は一体? 』
シルバー『デュース。よくぞ闇の誘惑を断ち切ったな。見事な気迫だった』
デュース『闇?誘惑?すみません、何がなんだか..』
オルト『うんうん。デュースさんが混乱するのも分かるよ。説明は僕からさせてもらうね!』