第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
寂しかった。その言葉にレオナは意地悪そうに上げていた口角を下げ、静かに黒髪を撫でる。その瞳にはもう怒りの色はなく、代わりに情愛と後悔の念が宿り、腕の中の小さな体を静かに見下ろしていた
『嫌いって言ってごめん..ほんとは大好きだよ』
レオナ『知ってる』
ぶっきらぼうに言いながらも髪を撫でる手は優しく、ようやく会えた喜びを甘受するように、レイラの温もりを刻みつけた
レオナ『レイラ』
『ん?』
レオナ『...悪かった』
『!!....いいよ』
オルト『ふぅ..一時はどうなるかと思ったけど、丸く収まって良かった』
セベク『何も良くない!!こ、こんな人前で..は、はははは破廉恥だぞ!!』
シルバー『落ち着けセベク。二人が仲直りできたのは嬉しいことだろう』
↑勝手にキスしたことあるから何も言えない人
オルト『それじゃあ気を取り直して、これを渡しておくね。マレウスさんとの決戦フィールドへの招待状!』
レオナ『これはこれは..華やかなパーティーへお招きいただき、感激の至り。大切な日をすっかり忘れてしまわないよう、留意いたします』
オルト『それから、旅立つ前にレオナさんのダミーデータを..』
S.T.Y.Xから受け取ったデータをホログラムにして出力すると、目の前に現れた"夢の世界の王"である自分の姿をジッと見ていた
レオナ『こいつは俺が戻るまで、王としてこの枯れ果てた土地を1人で統治しなきゃいけねぇのか。憐れだなぁ』
『.....』
ユウ『どうしたの?』
『このレオさん..怖かったけど、こうやって見ると.....
カッコいい』
ーーピシッ!!
イデア『.....拙者、今すぐ逃げてもよろしいか?』
オルト『僕もちょっとここから離れたいな』
レイラの何気ない一言に漂う空気に亀裂が走ったのを感じ取り、シュラウド兄弟は嫌な予感がしてそそくさと少しだけその場を離れていく
『ん?みんなどうしたの?』
ラギー『..まあ、元が良いから分からんこともないっすけど..ムカつく』
ジャック『あのヴィル先輩も、顔"だけ"はよく褒めてたからな。中身は酷いもんだったけど、こっちのレオナ先輩もイケてたぜ。
中身は本当に酷かったけど..』