第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
抗議するようにタブレットが頭上をグルグル回ると、それをうっとおしそうにしながらレオナは仕方なしに上半身だけ起き上がる
レオナ『どうして俺が。寮長クラスの魔法士が必要だってんなら、そこのタコ野郎でもう充分だろ』
アズール『僕はどこかの誰かさんのせいで連戦で無理がたたり、体中ボロボロでして..ここで一時離脱をお願いしようと思っていたんです』
オルト『本当だ..アズールさんの構成霊素にかなりダメージの蓄積が見られるね』
シルバー『王宮の前で近衛兵と戦った時、かなりの数をアズールが相手してくれたんだ』
セベク『魔法だけでなく、拳や杖での打撃も見事だった』
ラギー『それ、完全にガラの悪いやつのただの喧嘩じゃないっすか..』
ユウ『マジで指定暴力団って感じじゃん』
『アズさんって、魔法だけじゃなくてパンチとかも強いんだね..すごい』
アズール『勘違いしないでくださいね。物理の方が手っ取り早く片づいただけで、普段はもっとスマートに戦いますよ。決してユウさんやジャックさんのように、何でもかんでも拳で解決したりしませんから』
ユウ『何焦ってるんですか?...ああ、もしかして、レイラに怖がられたくないからですか?』
アズール『ち..がいますよ!脳筋だと誤解されたくないだけです』
ユウ『ほんとですかー?』
アズール『貴方ねぇ..』
『大丈夫だよ。アズさんが優しくてカッコよくて頭も良くて、怖い人魚さんじゃないって知ってるから』
アズール『..っ、ごほん!そ、そうですか。それなら..まあ、いいです』
オルト『え〜っと、さらにユニーク魔法をたくさん使ったラギーさん、ジャックさんにもかなりの疲労が蓄積してる。自分の夢に戻って休んだ方が良さそうだ』
ラギー『ほらぁ、レオナさん。オレらみーんな、レオナさんを起こすためにボロボロになったんすよ?』
アズール『そうですよ。しっかり誠意を見せていただきませんと』
レオナ『ちっ..本当にうるせぇ野郎どもだ。分かった、分かった。少しの間なら面倒見てやるよ』
イデア『す、すごい..純粋な興味として、どうやって育てたらこんな偉そうになるのか知りたくなってきた』