第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
ラギー『ま、まさか..嘘だろ?またオレを切り捨てるつもりかよ!』
レオナの言葉に全身の血の気が一気に引いていく。マジフト大会の事件の日、企みが失敗してマレウスが無傷だと知った瞬間、やる気をなくし自分たちを見捨て、あっさりと試合出場を辞退しようとした記憶がフラッシュバックした
あの日はそれで試合に負けるだけだったが、今は状況が全く違う。今回見捨てられれば、自分がどうなるかも分からないという未知の恐怖がラギーを襲う
しかし、レオナは離すどころかグッと力を込めて掴む力を強め、離れたジャックの方を強く見据えた
レオナ『ーージャック!!受け取れ!!!』
ジャック『えっ!?』
ラギー『うわああぁっ!?』
その瞬間、ラギーの体は闇から勢いよく引き抜かれ上空へと放り投げられた。突然の浮遊感にワタワタしながら受け身も取れずこのまま地面に落ちる一瞬死を覚悟して目を閉じる
しかし、落下地点にはジャックと隣に立っていたシルバーが咄嗟の判断で受け止める準備をしていて、鍛えられた二人によって小柄なラギーの体はしっかりと受け止められた
ラギー『..あれっ?オレ、生きてる?』
『ラギさん!レオさんが..!』
ラギー『え..レオナさん!?嘘だろ!』
レイラの声で振り向くと、先程自分が呑み込まれていた場所に今度はレオナが胸の辺りまで闇に呑まれていた。ラギーを放り投げた瞬間、彼の足元も崩れ落ちそのまま闇に落ちてしまったのだ
レオナは抵抗することなくズブズブと頭まで呑み込まれ、完全に見えなくなってしまった。同時に崩壊の音が激しくなり、景色がジグソーパズルのようにバラバラに散らばっていく。シルバーは苦渋の決断で救出を諦め脱出を開始した
シルバー『もう限界だ!離脱する!
同じ夢を見よう(ミート・イン・ア・ドリーム)"!』
ラギー『レオナさぁーーーーん!!』