第102章 *革命ビギニング（レオナの夢）*

サバナクロー寮・マジフト場



『....ん、ぅぅ..』


いつの間にか意識を失っていたのか、重い瞼を開けると真っ暗だった視界には快晴の下、日差しが差すグラウンドがぼんやりと映っていく


まだハッキリとしない意識と視界の中、横になった状態で温かい物に包まれている感覚にそっと見上げると、朧げな輪郭が段々とハッキリとしてくる。オーロラの瞳と目が合った瞬間、日の光を受けて光る銀の髪が焦ったように揺れ動いた


シルバー『レイラ！良かった、目が醒めたんだな』


『シルバー、さん？あれ..わたし、ねてた？』


アズール『ええ。ざっと数分程度ですが、その間にいくら呼んでも起きなかったので、とても心配していたんですよ』


『アズ、さん。みんなも..』


反対側からこちらを覗き込むアズールへと少し顔を傾けると、彼の肩越しにユウやオルトたちが同じく心配そうにしながらも、レイラが目を開けたことに安堵していた


ユウ『あー、ほんと良かったぁ。この空間に辿り着いてから全然起きなくて..ずっとヒヤヒヤしてたんだよ』


どこか痛いところとかある？と優しく撫でながら問われ静かに首を横に振ると、抱えている腕の力が僅かに強まった




シルバー『闇の中を進んでいる間、とても苦しそうだったが..あれは大丈夫なのか？』


『....ん。ちょっと、怖くてしがみついちゃっただけ..ごめんね』


シルバー『いや、謝る必要はない。寧ろここまでよく耐えた』




オルト『ん〜..ん〜？』


シルバー『どうした、オルト？』


オルト『気絶したレイラさんの容体が気になって、バイタルとか構成霊素をチェックしてたんだけど...すごく不思議なことが起こってるんだ。

この空間に着いてからはかなりの乱れがあったんだけど、目が醒めた瞬間、突然その乱れが落ち着きを見せたんだ。まるで何事もなかったかのように』