第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
『ぁ..ち、違うの。レオさんを助けに行くの、やじゃないの。ごめんなさい、なんでも..ない』
シルバー『..レイラ、この中へ飛び込むことが不安なのはよく分かる。だが、今は他に道がない。何があろうと決して手を離さないと誓う..だから俺を信じてほしい』
『....』
力強い光を映したオーロラの瞳でまっすぐに見つめ、シルバーは改めて手を差し出した。無言でその手を取り二人で深淵の淵に立つも、足が竦んでしまい飛び込む一歩が出ない
シルバー『大丈夫だ』
『....ん』
優しく握られていた手が少し力を強まる。それで待ち受けている苦しみへの恐怖がなくなったわけではなかったが、震える足に鞭をうって動かし、底の見えない深淵の中へと飛び込んだ
『(ぅ"ぁ..ぁぁぁっ!ぅ、ぐ...ぅっ..!くるしい、いたい..っ!ゃ..もう、やだ..っ)』
負の感情とエネルギーが淀みとなって体を蝕んでいく。もう何度目かも分からない闇の侵食を受け、狂いそうなほどの痛みと重苦しさに全身が悲鳴をあげていた
気を抜けば叫びだしそうになるのを歯を食いしばって必死に抑え、早くこの闇の最下層にたどり着くことをひたすらに願う
ドクン、ドクン
『っ..』
早鐘を打つ鼓動が更なる苦しみになり、我慢できず手を繋いでいるのとは別の手で、シルバーの腕に縋るように身を寄せる
シルバー『レイラ?』
『..ぐ..ぅっ..ぅ"ぅ"..!』
シルバー『!!どこか苦しいのか?』
縋る手が震えながら腕を強く握りしめていることに気づき、顔を覗き込み問いかけるが、レイラはその首を激しく横に振った
『へ、き...だいじょうぶ、だから..っ。
(お願い、気づかないで..)』