第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
オルト『い、行っちゃった..彼は闇じゃなくて、ただのNPCだったとか?』
ジャック『..もしかすっと、レオナ先輩の考えるあのじいさんのリアルな行動が"ああ"なんじゃねぇか?』
ラギー『それ、ありそーっすね。きっと..レオナさんに対して、ビビらずにダメなもんはダメって言う人なんじゃないっすか?』
オルト『なるほど。そういえば、アズールさんの夢にいた、闇のジェイドさんとフロイドさんも..敵の排除よりも、本人らしい行動が優先されていたよね。
夢の中では、夢の主の解釈、あるいは願望の再現が最優先..ってことかな。実に興味深いね』
ジャック『おい、考え事は後にしろオルト!レオナ先輩を見失っちまう!行くぞ!』
ラギー『りょーかい。ジャックくん、また背中借りるっすよ。オルトくんもそこの二人をまた抱えていって』
オルト『分かったよ。じゃあ、グリムさんは僕の肩に。ユウさんは僕にしがみついて』
ラギー『さ、レイラちゃんはオレの後ろに乗って...今度は、絶対に離さないっすよ』
『ん!』
差し出された力強い手を取りジャックの背中によじ登ると、落ちないようにしっかりラギーの体に手を回す
ジャック『よし、行くぞ!』
夕焼けの草原・王宮前
匂いを辿りながら王宮内を駆け、その痕跡が外へと繋がる扉へと続いていると分かり、そのまま一同は外へと飛び出した。日が昇り始めた薄暗い石橋では未だ遠くで暴動の声が響き、そんな中レオナの匂いは誰もいない細い道へと続いていた
ジャック『匂いはこの先からだ。レイラ、レオナ先輩の声は聞こえるか?』
『......ん、小さいけど聞こえる。あれ..でも、レオさん以外の声も聞こえるよ。なんか、やな予感がする』
ラギー『これは、急いだほうが良さそうっすね』
速度を上げて進んでいくと、次第に行く手に黒い塊が蠢いているのが見えてきた。近づくにつれはっきりと見えてくるそれは、これまで何度も見てきた闇の塊だった
ジャック『見ろ!いたぞ、あそこだ!』