第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
レオナ『血のような瞳に黒い髪、ちっせぇウサギの耳と尻尾』
『んっ..ゃ..ひゃっ!』
耳の付け根と尻尾を触られ甘い声を上げると、レオナは笑みを深め顔を首筋へと近づける
レオナ『それにこの匂い。抑えてるつもりだろうが、生憎俺は鼻が良い。ああ、欲望を刺激するような魔性の匂い..くくっ、たまらねぇな』
『や、やめて..っ..んっ!』
逃げようと体をよじろうとすると更に深く抱き込まれ、少しの息苦しさに顔をしかめる
レオナ『気の強い女は嫌いじゃない。昔、近衛兵だったやつらはみんな中身も外見も恐ろしいライオンばっかりだったが、お前はその顔に似合わず攻撃的な兎みてぇだな』
『..そんなことより、ちゃんと近くに来たよ。何か思い出したりしない?』
レオナ『悪いが今は何一つ思い出せそうにない。だが、これならもしかしたら思い出せるかもしれねぇな』
『...なに?』
レオナ『お前がこのまま俺のものになることだ』
『『!?』』
『な、んで..』
レオナ『夕焼けの草原の王の隣にいられるんだ。この上ない光栄だろ。それに、今は何も思い出せなくても、お前が隣にいてくれたらその内思い出すかもしれない。互いにとって良い話だろ?』
『そんなの....っ!?』
静かにコツンと額が合わさり、離れようとするも後頭部は強く押さえつけられ、腰に回った手もその強さを緩めない
レオナ『それに、黒兎のお前を手に入れれば、外のうるせぇ無能たちも静かになるだろうしな』
影を落とした鋭い瞳が一瞬、淀んだ色の炎を灯したように揺れるとゆっくりと顔が近づいていく
『!!っ..ゃ..』
レオナ『なぁ、俺のものになれよ...レイラ』
『ーーーーっ!!!』
パチンッ!!
レオナ『........は?』