第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
夕焼けの草原・暁光の都
オルト『霊素シグナル、トラッキング成功。指定された座標へ到着しました』
ラギー『....ん?もう終わり?なぁんだ。小型バスの運転手のおっちゃんより、全然上品な運転じゃないっすか!』
夢の回廊で散々振り回されたにも関わらず、ラギーはケロリとした様子で掴んでいた手を離すと、グッと大きく体を伸ばした
辺りを見渡してみると、見覚えのある仔ライオンを掲げるヒヒの像が目に飛び込んできた。先程のラギーの夢の出発点の景色とほぼ同じ、大きな噴水のある夕焼けの草原の広場だった
シルバー『ラギーは初めての夢渡りだったが..全く問題はなさそうだな』
ラギー『ちょっとちょっとー。誰にものを言ってんすか、シルバー君。これでも一応マジフト部のレギュラーっすよ。こんくらいの揺れや回転は全然平気。むしろ物足りないくらいっすわ。しししっ!』
ジャック『ラギー先輩は"ディスク泥棒(シーフ)"の異名を持つバックス。トリッキーな飛行は誰よりも得意なんだ。ナメてもらっちゃ困るぜ!』
グリム『なんでジャックが偉そうにしてんだゾ..』
セベク『おい、アズール先輩!貴様、遠慮がなさすぎるぞ。あまりに強い力で腕が外れてしまうかと思ったではないか!』
アズール『人数が増えてきて、掴まる場所が限られていたんです。仕方ないでしょう。それとも振り落とされて、はぐれてしまってもいいって言うんですか!?』
渡り中の体勢にひと悶着を起こす二人だったが、足を踏み出した途端、アズールは視界がぐらりと傾く感覚に襲われその場で頭を押さえ座り込んでしまった
『!アズさん、大丈夫?』
アズール『うぅっ..急に動いたら目が回る。気分が悪い..』
オルト『アズールさん、大丈夫?構成霊素に少し乱れが出てきてる』
イデア『なんというか闇との戦闘よりもマジフトの試合と熱帯地域の気候でHPが削られてる感じがしますな』
オルト『なら冷たい飲み物と休憩でダメージの回復を測ろう』