第99章 *追跡マーメイド（アズールの夢）*

ジェイド『ええ！思い出していただけて光栄です』　


アズール『懐かしい！同じクラスになったことありましたよね。本当に久しぶりだ！』


嬉しそうに顔をほころばせると、アズールとジェイドは互いに握手を交わすと謎のジェスチャーでポーズを決めた


『『いぇーい！』』


まるで打ち合わせでもしたように息ピッタリに最後まで決めると、タブレットの裏に名前を書かれショックを受けていたイデアが、更にショック受けて戦慄していた




イデア『あっ、あれは選ばれし陽キャがテンション上がった時にするという..複雑怪奇なハンドシェイク＆ジェスチャー！！』


ジャミル『ストリートバスケではよく見る光景ではあるが、あの2人がやっていることに激しい違和感があるな』


オルト『流石だね、ジェイド・リーチさん。アズールさんの変化に柔軟に対応している』


アズール『エレメンタリースクール時代、リーチ君たちとは関わりが薄..ゴホン！随分と立派になられていて、すぐ思い出せませんでした。あはは！

卒業式以来ですよね。お2人は今はどこの学校に？』


フロイド『ナイトレイブンカレッジだよ』


その名を聞いた瞬間、アズールは驚愕に目を見開き、ほんの一瞬だけ嫌悪にも似た表情を見せた


『（今、アズさん...）』


アズール『えっ！？つまり..人魚であるあなた方も陸の学校に？そ..れは、すごい。なんというか、勇気がありますね。陸にあがるなんて、僕にはとてもとても..』





？『おーい、アズール！早く行こうぜ』


？『主役がいねーと祝勝会が始めらんねーぞ！』




いつまでも来ないアズールに待てなくなったのか、チームメイトが少し離れたところから手招きをして呼びかけてきた


アズール『すぐ行きます！ああ..そうだ！皆さんとお会いしたのも何かの縁。今夜、僕たちのチームの祝勝会に遊びに来ませんか？』


ジャミル『祝勝会？俺たちが参加してもいいのか？』


アズール『チームメイトの招待があれば参加できます。ぜひ陸のお話を聞かせてください。会場は僕の母が経営するリストランテ"La Grotta"。とても有名ですから、もちろん場所は知っていますよね』