第98章 *海中サーベイ(ジェイドの夢)*
『ジェイさん、フロさん..喧嘩しないで..ぇっ?』
二人の争いにオロオロしながら立ち尽くすレイラの目の前に、テールアタックで崩れた火山の欠片が飛んでくる
咄嗟のことに動けずにいると大きな影が目の前に立ちはだかり、魔法で全て撃ち落とした
『ぅ、ぅぅ..?あ、あれ?痛くない..』
セベク『怪我はないか?』
『セベク...あ、ありがと』
セベク『..礼を言われるほどではない』
少し耳を赤くしながらふいっとそっぽを向くが、守るために肩を抱く手は離れることはなかった
ユウ『二人とも大丈夫!?ああもう、砂が舞い上がって何も見えない。喧嘩に巻き込まれたら一巻の終わりだし、急いで逃げません!?』
シルバー『ああ。みんな、離れないように固まって岩陰に身を隠すんだ!ユウ、グリム、レイラは俺の後ろに!』
全員が猛攻から逃れるように大きな岩陰に避難すると、一向に収まる気配のない戦いを唖然と見守る
オルト『もうっ!なんでオリジナル同士が大喧嘩してる!?NPCもどん引きして、岩の影に隠れてるよ!』
イデア『2人が共倒れするまで、完全に気配を消して潜伏していたいところですが..こ、このままじゃ2人ともロストする可能性..ど、どど、どうしよう..
えっと、あのー現場の人たち..誰か止めに入ってくれない?』
フロイド『いい加減沈めよ、おらっ!』
ジェイド『それはこちらのセリフです!はぁっ!』
ザシュ!!
フロイド『あがっ!』
ドガッ!!
ジェイド『うぐっ!』
ユウ『いや、無理に決まってんじゃん!!』
ジャミル『あれを止めに入れだって?冗談じゃない!あの大乱闘の仲裁に入るなんて、自ら海の藻屑になりに行くようなものだ!』
セベク『くっ..こんな時にエペルがいれば、深紅の果実で奴らを閉じ込められたかもしれないのに』
『.......』