第98章 *海中サーベイ(ジェイドの夢)*
オルト『前方20m地点に霊素反応あり。もしかすると、ジェイド・リーチさんかもしれない』
グリム『でかしたんだゾ、2人とも!行ってみようぜ』
ようやく見つけた手がかりに士気が上がると、全員は一斉にその反応の元へと泳ぎだした
しばらく進んでいると、目の前にひときわ大きな火山の麓に、2つの人(魚)影が動いているのが見えてきた
何かを探しているのか、山に手を触れたり覗き込んだりとせわしなく動いている
一同はひとまず、近くの大岩の影に身を隠し様子を見ることにした
?『見てください、この熱水噴!絶えず熱湯が吹き出しているのに、よく見ると貝が生息しています。どうしてこんな場所で生きていられるんでしょう。僕なら一瞬で茹だってしまいそうです』
?『ジェイド、探すべきは1マドルにもならない貝ではなく..熱水鉱床に沈殿しているであろう希少な金属だ』
ジェイド『分かっています、アズール。ですが、ゆったりと山の景色を楽しむのもいいものですよ』
そこにいたのは、人魚姿のジェイドとアズールだった。彼が夢の主だと告げるように、光る小鳥が彼の頭上を飛び回っている
フロイド『やっぱり、ジェイドとアズールだ』
『良かった、ジェイさんいた。じゃあ、隣のアズさんは...』
ユウ『本人じゃない。夢の登場人物だね』
アズール?『近年の研究で、陸の金鉱山よりも海底の熱水鉱床の方が金の含有率が高いことが判明しました』
ジェイド『ええ。地中深くから吹き出す熱水には、貴重な金属が溶け込んでいることが多いんですよね』
アズール?『そう!しかもこの辺りはまだまだ未発の海域。もし僕がここで金鉱脈を見つければ..ふふふ。鉱業界のトップになるのも夢ではないかもしれません!
さあ、ついてきなさいジェイド!新たなゴールドラッシュの幕開けですよ!』
ジェイド『ええ、アズール。共にこの海底火山を制覇しましょう!』
はしゃぐアズールに付き従い、ジェイドはいつもの柔和な笑みで火山を登っていく