第96章 *盛況アライブ（ジャミルの夢）*

シルバー『みんな、俺のそばに集まってくれ！』


次々とシルバーの元に集まる一同。一方、離れたところにいるスカラビア二人は遅れて向かい始める


カリム『行こう、ジャミル！うわっ！？やばい、床が崩れて..！』


ジャミル『危ない、カリム！』


バランスを崩しかけたカリムを突き飛ばすと、倒れ込んだジャミルの足が、崩壊し闇となった床に沈む


カリム『ジャミル！！そんな、オレを庇って..』


ジャミル『くそっ、なんだこれは！？体がどんどん引っ張りこまれる..っ！』


上がろうと必死にもがく手をカリムは駆け寄りしっかり掴むと、力いっぱい引き上げる


カリム『オレの手を離すなよ、ジャミル！絶対引っ張り上げてやるからな！』


しかしいくら引っ張ろうとも、ジャミルの体は段々と闇に呑まれていく。このままではカリムも巻き添えになる..ジャミルは慌てて自分から離そうとする


ジャミル『やめろ、離せ！お前まで崩落に巻き込まれる！』


ヴィル『あんたたち！早くこっちへ！』


ジャミル『俺に構うな、カリム！さっさと行け！』


カリム『嫌だ！ジャミルだけ残していくなんて！』


ジャミル『たまには素直に俺の言うことを聞け..この馬鹿！』





ユウ『あーもー、何やってんのあの二人！早くしないと全員呑まれるって！』


『....』


必死に手を引き救おうとするカリム。巻き込まないよう突き放そうとするジャミル。互いの気持ちは痛いほど伝わり、ヴィルが同じ目に遭った時は自分もカリムと同じ選択をした


だからこそ、それが自分だけではなく周りを危険に晒すことを既に学んだレイラは、ペンを構えると闇の手を伸ばしカリムの体を鷲掴みにした


カリム『えっ？わ、わっ！！なんだこれ！？』


『ごめん、カリムさん』


ジャミル『！...レイラ、そのままカリムを連れて行け！』


『分かった』


カリム『待て！待ってくれ！




ジャミル〜〜〜〜〜！！！！！』




必死で手を伸ばすが、ジャミルの体はズブズブと闇の中へと完全に引きずり込まれていった


『ん、シルバーさん！』


シルバー『よくやった！よし、行くぞ！


同じ夢を見よう（ミート・イン・ア・ドリーム）"！』