第96章 *盛況アライブ(ジャミルの夢)*
地元民の話に従い街外れの高台へと向かうと、目の前に豪華な御殿、まさにアジーム御殿そのものがそびえ立っていた
カリム『マジでオレんちが高台に移設されてる!あれ?でもよく見ると..外壁の色が塗り替えられてるみてーだ』
その言葉にヴィルは元の色はどうだった?と投げかける。すると、オルトがネットで拾ってきた元のアジーム御殿を映し出すと、確かに建物の形はそのままに、色だけが青・白・金から赤・黒・金へと変わっていた
ユウ『わー、いかにもって感じじゃん。これは確定だわ』
『ここにジャミさんがいるってことだよね』
警備員『おい、お前たち!そこで何をしてる?ここは私有地だぞ』
突然、カリムのたちの存在に気づいた警備員が駆け寄り、完全に逃げるタイミングを失った一同はその場で固まるしか出来なかった
警備員『事と次第によっちゃぁ警察に..って。なんだ。よく見りゃお前、カリムじゃねぇか。もうすぐジャミル坊っちゃんの登校時間だってのに、まだ着替えてもいねぇのかよ!』
カリム『ジャミル?ジャミルがここにいるのか!?』
警備員『何を寝ぼけたこと言ってやがる。いるも何も、ここはジャミル坊っちゃんがお住まいになっている...
バイパー御殿だぞ!』
『『『バイパー御殿!?』』』
ユウ『(だろーなぁー)』
『ね、ユウ』
ユウ『ん?』
『これってヴィルさんのときと..もしかして一緒?』
ユウ『うん、だと思うよ。はぁ..ああいう、誰かがいるせいで普段抑圧されてる人って、反動でこういう展開になりがちなんだろうな。なんでさっき市場で金持ちムーブが効かなかったのか納得だよ』