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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第94章 *夢幻ナビゲート(ヴィルの夢)*








クインズ・パレス外



『......ルクさんたちがヴィルさんとお話してる。ヴィルさん、頭痛いって言ってるよ』


シルバー『作戦通りルーク先輩がヴィル先輩と接触して覚醒のきっかけを作ることができたんだな。よし、俺達も会場内へ向かおう』


シルバーの合図でクインズ・パレスへと踏み出すが、それを阻むように周りの観客たちが突然その姿をドロリとした闇へと変貌させた


グリム『ふなっ!観客たち全員闇になっちまったんだゾ!』


セベク『くっ..ここで僕たちを阻もうということか!』


『..中も一緒だと思う。戦ってる音がする..ルクさんとエペルの声も聞こえる』


シルバー『急ごう。2人やヴィル先輩が心配だ』











襲い来る大量の闇を払い除けながら何とか会場内へと辿り着くと、またもや大量の闇が行く手を阻むように立ちはだかる


シルバー『ここにも闇が..なんて数なんだ』


『..ぅ〜..もう、邪魔!』


構えたペンの宝石と瞳が鮮やかに輝く。すると、レイラたちの周りを囲むように床から炎が立ち上がり、まるで荒れ狂う波のように一気に外へと広がっていく。闇たちは猛然とうねる炎の波に飲まれ、次々に焼き払われていった


あまりの勢いと会場全体を焼き尽くしそうな範囲の広さに、周りは呆然と目の前の光景に立ち尽くすしかなかった






『ふぅ...ぁ、』


大半が片付いたのを見て炎の波を消すと、途端にドッと疲れが奥底から押し寄せる。突然のことにバランスを崩し、隣に立つシルバーへと体を預けるように凭れ掛かる


シルバー『!大丈夫か!?』


『ん..ちょっと疲れた。でも平気、ルクさんたちのとこに行こ』


シルバー『無理をするな。物凄い勢いのある強力な炎魔法だった。それに、まるで水魔法のような動きや質感をしていたように見えた。範囲の広い魔法や質感を変える魔法は繊細かつ多くの魔力のコントロールが必要とされる..疲れて当然だ』


離れようとする肩を掴んで引き寄せると、素直にまた体を預けてくれたレイラの腰に手を当て、舞台上でまだ戦っているであろうルークたちの元へと急ぐ




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