第11章 *暴走プリーフェクト*
スガガガガッ!!!と地面を抉るような物凄い音が響き渡り、エースのいたところは土煙で見えなくなっていた
デュース『エース!!!』
ユウ『嘘だ...』
トレイ『エース...っ』
やがて土煙が晴れ、見るも無惨なエースの身体...と思いきや、そこには五体満足に座り込むエースの姿があった
ユウ『良かった...!!』
グリム『アイツ!何ともないんだゾ!!』
デュース『エース!無事なんだな!』
エース『お、おう...』
本人も無傷なことにポカンとしていた。だがその頬には一筋の切り傷が浮かび上がり、流血はしていないものの僅かながらに血が滲んでいた
ケイト『エースちゃん...良かった。でも、何があったわけ!?』
リドル『ちっ...小癪な!!』
グリム『おい!あれ見てみろ!』
グリムが見つめる先には、膝をつきながらも杖をかざすレイラの姿があった
『っ...間に合った...』
レイラの魔法である闇の手がすんでのところで化身の腕を押さえつけた事で、薔薇の木々がエースにギリギリ当たらない方向へと反れたのだ
エース『レイラ!?お前、またオレを』
『友達を助けて何が悪いの...でもごめん...ほっぺ傷つけちゃった...』
トレイ『あの一瞬で...大した反射神経だ』
リドル『あぁああああ!!またお前か!!ボクの邪魔ばかりしやがって!!!』
『っが...っ!!』
木を持っていない反対の手でレイラを吹き飛ばされ、持っていた杖が手を離れる。そしてリドルはレイラが倒れ込んだ瞬間を逃さず、直ぐ様身体を掴み高く持ち上げた
『あ"っ...ぐ...!』
エース『レイラっ!!クソっ!』
デュース『待てっ!迂闊に手をだすとレイラも巻き込んでしまう!』
杖を振りかざそうとするエースを走ってきたデュースが必死に止める
リドル『ハハハ!!そのまま黙ってこいつがやられるところを見ていると良い!!』
『っ...ぅ...あ"...』
リドル『命乞いでもしてみろ!"リドル様が正しかったです。だから助けてください"って!!』