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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第87章 *懐刀インパクト*





リリア『....』


リリアはその背中を見つめるだけで追いかけようとはせず、残された木苺の茎を手に取り静かに魔法で燃やした


そして居心地悪そうにまた頭をガシガシかくと、複雑な表情で自分のテントへと歩き出した


その様子を見ていた瞳が、その鋭さを増してレイラを睨んでいたことを、誰も知る由もなかった





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ユサユサと揺さぶられる感覚にユウの意識がふわふわと浮上していく


目を開けると、すでに身支度を済ませたシルバーが覗き込みながら声をかけてきていた


シルバー『..起きろ、ユウ、レイラ、グリム』


グリム『むにゃ..寝て起きても夢の中って変な感じなんだゾ』


ユウ『..わぁ、お綺麗な顔ですこと。くそ、出来れば目覚め一発目はレイラの可愛い寝顔が良かった』


シルバー『そ、それは..すまない』


ユウ『あーいいですいいです。起こしてくれてありがとうございます』


律儀に謝るシルバーに苦笑いしながら上半身を起こし、隣でスヤスヤ眠るレイラの髪を優しく撫でる


ユウ『レイラ、おはよう。起きて』


『んぅぅ..ゃ..』


ユウ『起きないと置いてかれちゃうよ?』


『..キスしてくれたら、起きる』


シルバー『!?』


ユウ『あ..ええっと、これは挨拶代わりのキスというか』


『ユウ?』


視線に急かされ、ユウはシルバーが見てることに恥ずかしくなりつつも、そっと真っ白な頬に優しいキスを落とした


『なんでほっぺ?いつもみたいに口じゃなきゃ、や..』


ユウ『おっふ..ええと、シルバー先輩。数秒あっち向いててもらっていいですか?』


シルバー『あ、ああ..』


目の前の光景にぎこちない動きで後ろを向いたのを確認すると、ユウはもう一度顔を近づけていく


『んふふ』


ユウ『レイラ?』


『オーロラさんに見られて恥ずかしくなっちゃったの?可愛い』


ユウ『!!もう..悪い子//』


『んぅ..』


囁く甘い声と挑発めいた笑みに頬を赤らめると、少し強引にその唇を奪った


ユウ『あ、そうだ。昨日静かなところに行けなかった。ごめんね』


『ううん..いいの』





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