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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第85章 *送別スタート!*





リリア『うむ。わしは1000年ほど生きるとされる妖精。その内の700年も生きれば、こうして衰えて魔力もなくなっていくもんじゃ...どうした?そんな鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして』


ユウ『いやいや..いやいやいや!!!リリア先輩、700歳だったんですか!?同い年なはずの先輩たちを子供扱いしてるなとは思ってたんですけど、まさかそんな長生きしてるなんて..てことは、ツノ太郎も?』


リリア『はっはっは。わしからすればあやつはまだまだ子供。おぬしたちより"少し"年上なだけじゃ』


ケラケラと笑られるが、ユウは目の前の人物と今はいない妖精の友人の年齢の高さに頭が混乱してきていた


リリア『歳もあるが、若い頃のヤンチャもあって体にガタが来とる。そんなわけでわしはこの学校を中退することに決めた。まあ、他にも理由はあるがそれは個人的な事じゃし伏せるが、おぬしたちには是非お別れ会に参列してほしい』


ユウ『..参加は、しますが..』


ちらりと横目でレイラを見ると、俯いたまま膝の上でギュッと手を握っていた。明きらかに動揺している様子に、向かい合って座るリリアも心配そうに眉を下げた


リリア『おぬしも来てくれんか?突然のことに納得はいかんだろうが、もう決めたこと。どうか、見送ってはくれんか?』


『...っと..もっと、一緒に、いたかった..仲良くなりたいって..貴方が知りたいって思って、たのに..っ』


ポツポツとこぼれ出す言葉が途切れ途切れに紡がれ、声色に悲しみが混じっては震える


『なのに..もう、お別れ、なんて..私、私..まだ、一緒にいたい..一緒にいたいよ..っ』


リリア『...』


『もうちょっとだけ、でいい、から..っ..ここ、にいて..っ..おねがい



リィさん』


リリア『!!..ああ、嬉しいのう。おぬしはわしをそう呼んでくれるのか』


目を細めて立ち上がると、今にも泣きそうに震えるレイラの隣へ腰掛けて、そっとその体を抱き寄せた


『ぅぅ..っ..』


リリア『よしよし...ユウ、手短に終わらせると言った手前申し訳ないが、少し二人で話させてくれんか?ここを去る前に伝えねばならんことがある』


ユウ『分かりました。終わったら呼んでください、隣の部屋にいるので』


リリア『うむ』




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