第83章 *閑話カームデイ12 〜クルーウェル・一部クロウリー〜*
『..ごめん。先生がこんなに我慢しなきゃいけないのは、私のせい』
クルーウェル『何を言っている。お前を好きになったのは俺自身の心だ。そのことに後悔はしない。そもそもお前を諦めたつもりはないからな』
『じゃあ、私も好きでいていい?』
クルーウェル『寧ろ好きでいろ。まあ、そうでなくなってもいつでもこのクルーウェル様が惚れさせてみせる』
『んふふ..先生もワルい子だ』
クルーウェル『知らなかったか?俺は昔からヤンチャなやつだったからな。こういうワルいことは大好きなんだ』
ニヤリと悪巧みするような笑みにクスクス笑っていると、頬に手が添えられそっと顔を持ち上げられる。グレーと深紅の瞳が欲の熱を孕んでゆらりと揺れていく
『んっ..』
クルーウェル『ん..レイラ..』
『先生、好き』
クルーウェル『俺は愛している。今はまだこの程度しか触れられないが、お前が卒業したら必ずその体を抱いてやるから、覚悟しておけ。その時まで、せいぜい俺を煽ってくれるなよ』
『ぁぅ..//が、頑張る』
クルーウェル『いい子だ。さて、無事に気持ちを打ち明けられたところで、俺はお前をもっと感じたい。膝に乗れ、そして抱きしめさせろ』
『ん』
深くソファに腰掛けたクルーウェルの膝に横向きに座ると、長い腕に抱きしめられ、大きなコートに包まれる
『このコートね、先生の匂いがするの。いい匂い..』
クルーウェル『(早速手を出しそうだ)』
クルーウェルの胸に寄りかかり、嬉しそうに口元にコートを寄せて匂いを嗅ぐレイラに、思わず抱きしめている手で体をまさぐってしまいそうになるのを何とか理性で抑えつける
クルーウェル『お前も良い匂いだ。暫くこのまま抱きしめさせろ。それと、今日でお前の罰は終わったが、これからは何もなくてもここに来ていいぞ』
『いいの?』
クルーウェル『勉強を見てほしいでも、他愛もないお喋りでも何でもいい。甘えに来るだけでもいい。俺にお前と触れ合う時間をくれ』
『ん、分かった。えへへ、嬉しいな。先生が私を好きになってくれて..こうやって甘えさせてくれるのが』
クルーウェル『俺もだ。ずっと抱えていた重みがとれて気分がいい』
その後も暫く二人は静かに寄り添いながら、甘く穏やかな時を過ごしていった