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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第78章 *最終決戦*







バキバキバキ!!!



『『!!!??』』


突然、氷がイデアたちを包み込むように広がり、拳はギリギリのところでその動きを止めた


イデア『な、んだこれ!!なにがあったオルト!』


オルト『そ、それが..壁に手をついてたらいきなり凍りだしちゃったんだ!!』


イデア『壁から凍りだした..?』


霧の漂う視界の中、体制をうまく取るために壁についていたオルトの手から氷が広がっているのが見え、それが壁の真下の床に一直線に氷の線が濃霧の先へと続いているのを、ヴィルたちのみが視認できた


エペル『あ、あれってまさか、ヴィルサンの時にも見た氷魔法!?てことは、』


ルーク『しっ。分かっても言ってはいけないよ』


ヴィル『(はっきり覚えてる。あたしを包み込んで、オーバーブロットから解き放とうとしてくれた、あの子の優しさそのものみたいな魔法)』


ユウ『(レイラの氷の華だ!)』







『ふぅ..間に合ってよかった。ロボットくんが壁に手ついてくれてなかったら当たらなかったけど』


濃霧と柱に身を隠しながら、白い息を吐いてレイラは氷の華の力を強めていく







シュゥゥ..


オルト『あ、ああ..』


イデア『どうしたんだオルト!っ..なんだ、力が抜けていく』


オルト『どうしよう兄ちゃん、力が吸われていくよ..多分この氷は、ブロットを吸い込んで魔力を奪う気なんだ。やだよ..折角友達がくれた力なのに。やっと自由になれるのに。兄ちゃん、兄ちゃん..僕、まだ兄ちゃんと冒険がしたいよ』


イデア『オルト!!兄ちゃんに、兄ちゃんに任せとけ!!』


弟の悲痛な声に応えるように魔力を込めると、氷の内側からボヤっと赤い炎が灯り始める


それはじわじわと内側から氷を溶かし始め、水滴がポタポタと滴り落ちていく


エペル『えっ!あれってやばくないですか!?』


ヴィル『距離を取りなさい!氷が割られたタイミングで一斉攻撃よ!』






『ぅぅ..熱い..これ、もう、無理かも..』






バリンっ!!と音を立ててイデアたちを包んでいた氷が砕け散り、その氷を溶かした炎は激しさを増していく


イデア『許さないぞ!!僕たちの邪魔ばかりする虫けらは、一人残らず消し炭にしてやる!!』





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