第78章 *最終決戦*

イデア『これが最後の戦いだ』


オルト『一緒に行こう、兄ちゃん！』



ヴィル『構えなさい！』


『『『！！！』』』


イデア『ぶっ飛ばす！！』


イデアたちが天に腕を高く上げると赤く煮えたぎるような炎が噴出し、二人分の放たれた炎は大きな渦となり上から降り注ぐ


エペル『右に避けるぞ！！』


とっさの判断でハンドルを切ったことにより、間一髪のところで躱し直撃を免れた。だが僅かにチャリオットの翼に炎が掠め、ぐらりと機体が傾く


『わわわ』


ユウ『っ、危なっ！』


ルーク『来るよ！』


間髪いれずに、今度は両腕に蒼炎を纏わせたオルトが拳を突き出すように振ると、蒼炎が2つ迫りくる


ヴィル『はあっ！！』


魔法障壁がチャリオットを包み込み、蒼炎は激しく魔法障壁にぶつかる。四散した蒼炎だったが、攻撃の余波が障壁を越え、振動となって全員に伝わった


ヴィル『くっ！！防いでも反動が返ってキツイわね』


ルーク『こちらのほうが疲弊しているとはいえ、なんて魔力の強さなんだ。エペルくん、一度距離を..』


オルト『遠隔アタッカーに距離を取られちゃダメだ』


イデア『だったら距離を詰めるしかないっすわ』


『『『！！？？』』』


ほんの一瞬気を反らした瞬間、イデアとオルトはチャリオットの目の前まで飛んできていた。そして、オルトの巨大な剛腕が左右から勢いよく挟み込むように迫る


オルト『こういうのはあんまりだけど..足場をなくしちゃえば楽勝だよね？


ごめんよ。そのチャリオット..ぶっ壊すね？』







エペル『やべぇ！どこにも逃げられねぇ！』


ヴィル『ルーク、魔法障壁を左に！あたしは右の方を！』


ルーク『ウィ！！』


バチバチバチ！！！


それぞれの魔法石が光り魔法障壁が両翼に現れると、迫りくる両手を受け止める。オルトの手と障壁の間から激しい音が響く


受け止められたのもつかの間、段々と障壁にヒビが入り始め次第に壊れていくのが見えた


イデア『ほらほら、もっと頑張らないと潰れるぞ！！』


ヴィル『くっ..！！このままじゃ、』


ルーク『障壁が、破られてしまう..っ！』


『だったら..！』