第78章 *最終決戦*
ズシン..ズシン..
ガシッ..ガララ
雷霆の槍を2回受けてもなお、オルトは倒れることはなく、自分を心配するイデアと共に再びタルタロスの壁を登り始める
ユウ『グリム、まだ肩に..』
『こっちに来る』
?『雷霆の槍、80%充電が完了しました!』
?『くっ..今使える魔導エネルギーを全て集中させ充電にあてたが、100%には至らなかったか!』
ヴィル『80%あれば充分よ、ありがとう』
ルーク『ここは戦いの場になる。S.T.X.Yのみなさんは、安全な場所へ!』
?『...分かった。どうか無事で』
まだ若い青年たちを危険な地に残して自分たちだけが逃げるということに心を痛めるが、それでもこの事態を終結へと導いてくれるのは彼らしかいない、ということも分かっていたため、スタッフたちは後ろ髪を引かれる思いでこの場から立ち去っていった
走り去っていくスタッフたちの背中を見届けると、ヴィルは4人を集めて全員の目を順番に見つめながら口を開いた
ヴィル『あたし達のすべきことをおさらいしましょう。
・まずファントム化したオルトからイデアを引き剥がし、オーバーブロット状態を解く。
・次に、オルトに取り込まれているグリムを救出。
・そして..オルトと融合し、冥府から抜け出したファントム達を再び冥府へ送り返す。
・最後に、ケルベロス・システムを復旧し、タルタロスと冥府を再び封印する』
エペル『..大丈夫。僕たちはオーバーブロットしたヴィルサンを正気に戻して、VDCで踊り切ることだってできた。今度だって..絶対やれる!』
ヴィル『ふん。小ジャガのくせに、言うじゃない』
ルーク『それでこそさ、ムシュー・姫林檎。さあ、私達の準備は整った。管制室のみなさん、ケルベロス復旧の目処はたったのかい?』