第78章 *最終決戦*
ユウ『暫くお休みね』
『ん』
ルークから受け取ったユウは、自身の腕にレイラを抱き納めてその場に腰を落とした
?『た、助かった。君たち、ありがとう』
?『目の前にファントムが来たときは、もうだめかと思った』
エペル『みなさん怪我がなくてよかったです』
ルーク『だが安心はできない。こうしている間にも、下の階層ではイデアくんたちを止めてくれている2人の体力や魔力がすり減っていっているだろう』
ヴィル『そうね。レオナたちも構えているとはいえ、最悪この第1層まで突破されたときのことを考えましょう。
スタッフさん、あたし達の持ってるこの雷霆の槍..この間に充電できないかしら?』
浮かせた雷霆の槍を見せながら問うと、スタッフの一人が手に持っていたタブレットを操作しながら立ち上がる
?『本部とこの近くにある魔導供給機器をフル活用すれば、時短で充電できるかもしれない』
?『ならすぐに手分けしてかき集めよう!暫く待っていてくれ、できるだけ早く戻る!』
スタッフたちはバタバタと駆け出すと、非常階段を駆け上がるとタルタロスを出ていった
ヴィル『さて、あたしたちも出来ることをするわよ。話している間にファントムたちがまたこちらに来そうだわ』
下を覗き込むと、小さな黒い粒のようなものが蠢きこちらへ向かってくるのが見えた
ルーク『長い戦いになりそうだ。イデアくんたちがまだここに来ていないとなると、リドルくんたちの防衛は上手くいっているようだね』
エペル『レイラチャン、体の調子はどう?』
『大丈夫、もう戦え..ぁぅっ』
明らかな空元気状態で立ち上がろうとするレイラの腹に腕が回り、グッと引き戻される
ユウ『暫くお休みって言ったでしょ』
『むぅ..』
ヴィル『ユウの言うとおりよ。さっきの魔法、見た目はシンプルだけどかなりのテクを必要とするわ。暫くはあたしたちに任せなさい』
『...ん』
ポスっとユウに身を委ねるように寄りかかると、頭を撫でられそっと額に唇が触れた
ユウ『良い子。僕と一緒に向こうで大人しくしてようね』
ヴィル『さあ、あんたたち。迎撃の続きといきましょう』
ルーク『ウィ。勿論だとも、毒の君』
エペル『俺だって、まだまだやれます!』