• テキストサイズ

【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第78章 *最終決戦*





イデア『あー、君らはちょっとムカムカするかもね。でもオーバーブロットしていれば、デバフはバフに変わる。ってわけで拙者は今、バフ盛り盛りのATK増し増し。君らにもう勝ち目はない。ご愁傷さま!




では始めよう。 




ゲーム・セット・マッチ..開かれた冥府の扉(ゲート・トゥ・アンダーワールド)』






詠唱が静かに紡がれると、それに応えるように最深部の冥府の門が大きく開き始め、嘆きの声が勢いを増していく


ヴィル『冥府の門が更に開いていく!今の呪文..まさか、イデアのユニーク魔法の効果は冥府の門を開けること..!?』


驚くのもつかの間、イデアの背後からズズズと何かが溢れ出し、巨大な黒い姿となって現れた


?『やあ、みんな。ーーただいま!』


金の王冠、ブロットのたまったビンの頭。首元に燃え盛るイデアと同じ青い炎、巨大な体躯


それはまさに今までオーバーブロットした者たちの背後に現れる、ブロットの化身。しかし、今までと違うのはその化身が口を開いて喋っていることだった


おぞましい姿の化身がこちらへ友好的に手を軽く振るという異様な光景に、エペルは口をパクパクさせながら指を指した


エペル『な..なんだあの、でっただの!』


ヴィル『イデアから溢れたブロットと繋がっている。恐らく、イデアのファントムよ。でも、"ただいま"って?それに、この声どこかで..』


?『分からない?僕だよ、オルトさ!』


ヴィル『なん、ですって..!?』


オルト『どう?僕、大きくなったでしょ?冥府で友達になったみんなが、僕をこんなに大きく育ててくれたんだ。

この身に宿った"呪い"は、僕を強くしてくれる"祝福"だった。僕は冥府に充満したブロットを体に取り込み、燃やし続け..ついに、冥府そのものになったのさ!』 


そう言って両腕を広げたオルトの体には、言葉の通り複数のファントムが顔を出して声を上げて蠢いていた


ルーク『大量のファントムが結合し、巨大な姿を形作っているのか!』


ヴィル『信じられない。あの禍々しい姿をしたファントムが、オルトだっていうの?』


エペル『ち、ちょっと待って..見て!ほら!オルトクンの、肩のところ!』


あるものに気づき必死に指をさす。全員の視線が向けられる先には、ずっと自分たちが探していた小さな魔獣がいた




/ 1858ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp