第77章 *第1タワー Ⅱ*
掛け声に合わせて3人は魔力を込めて雷霆の槍を支える体制に入った。そしてヴィルの作動により、雷霆の槍は凄まじい魔力の稲妻をまとわせ、一直線にタイタンへと放たれた
バリバリバリバリ!!!
タイタン『グアアア!!グアアアァァァ〜〜〜!!!!』
雷撃の威力に少しずつタイタンの体が後方へと押し出されていく。なんとか踏みとどまろうと抵抗を見せるが、威力には勝てず体がぐらりと後ろへ傾く
ヴィル『もうひと押しよ!踏ん張りなさいあんたたち!』
『『『うおおおおお!!』』』
タイタン『ガアアア!!オノレ、オノレ、ジュピタァァアアア〜〜〜!!!』
雷霆の槍の魔力の稲妻がタイタンの巨体を貫き、衝撃で吹き飛んだ体はタルタロスの底へと落ちていった
『『『はあ..はあ..はあ..っ!』』』
?『雷霆の槍のバッテリー残量が低下しています。残り10%です。充電ステーションに設置してください』
ユウ『今度こそ倒せた..?』
『『『はぁぁぁぁ〜〜〜...』』』
無機質なナビの声と訪れた静寂に、ようやく危機が去ったと自覚した瞬間、疲労感がどっと押し寄せ体中から力が抜け落ち、全員その場でへなへなと座り込んだ
ヴィル『魔力も体力も限界..もう一歩たりとも動きたくない..』
エペル『ヴィルサンがそった弱音吐くんずな..んだばって、わももうまね..』
『つ、疲れた..』
ルーク『みんな、もう少しだけ頑張るんだ。マップによれば、すぐ近くに格納庫と雷霆の槍の充電ステーションがある』
自分も疲れているにも関わらず、ルークは少しふらつきながらも立ち上がると、座り込むヴィルへと手を差し出した
ルーク『ヴィル、立てるかい?肩を貸そうか?』
ヴィル『ふん。怪我人に借りる肩はないわ』
差し出された手が僅かに震えていること、そして明らかに一番の顔色の悪さを見せていることに気づくと、体に鞭を打って何とか立ち上がる
エペル『ルークサンの怪我の手当もしなくちゃ。格納庫に急ぎましょう』
ユウ『レイラ、立てる?今起こしてあげるからね』
『..いい。一人で立てる』