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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第76章 *第1タワー*






見張り番・ルーク





ソファーの上で、設備の中にあった簡易毛布に包まれ、レイラは静かな眠りにつき、ユウとエペルはそんな彼女の寝顔を見つめていた


『すぅ..』


エペル『あっという間に寝ちゃった。よっぽど疲れてたんだね』


ユウ『知らない場所だし、ファントムとの戦闘もあって疲れとか緊張感がずっと続いてたんだよ』


優しく頭を撫でると、レイラは心なしか安心したように口元を緩める。それを見て二人にも怒涛の展開の中でようやく訪れた休息を実感し、体のこわばりが抜けていった


ふとエペルはユウの横顔を盗み見ると、愛しげにレイラを見つめる柔らかな表情に、ずっと思っていたことを聞いてみた


エペル『今更で聞くんだけど。ユウクンってさ』


ユウ『ん?』


エペル『レイラチャンのこと、好きだよね?その..女の子として』


ユウ『好きだよ。ううん、愛してる。この世界に来て初めて出会った人間の、しかも女の子で..だからかもしれないけど凄く印象に残っててね。一緒に住むってなってから日に日に好きになって、今じゃこんなだよ』


苦笑いを浮かべて頬をかく。しかし満更でもなさそうな笑みに、思わずエペルも小さく笑みを浮かべた


エペル『でも、ユウクン嬉しそう..かな?』


ユウ『レイラに溺れてる今の自分が好きだなんて変な話だけど、この子を好きになったおかげで毎日楽しいから』


エペル『...いいな..ひっ!!』


自然と溢れた呟きに一瞬鋭い視線がエペルを貫いた。殺気ともとれる冷たい感覚が悪寒として背筋を凍らせる


ユウ『..どうしたの?』


エペル『え、いや..何でも、ないデス』


ユウ『エペルくんは?』


エペル『へ?』


ユウ『レイラのこと、どう思ってるの?』


エペル『え!?あ、えっと..(これ正直に言っていいのか!?ぶん殴られねぇか!?)』


素直に言った場合の反応を想像するのが恐ろしく言い淀んでいると、ニコニコしながら返事を待つユウが急かしているように見え、意を決して恐る恐る口を開いた


エペル『僕は..好き、だよ。その、友達として..』


ユウ『そっか』


その返答に笑みを崩さず、レイラを撫で続けるユウの感情は全く読み取れなかった







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