第76章 *第1タワー*
ヴィル『はあ!?なんて音!?信じられない!またタイタンが襲ってきたのかと思ったわよ!』
エペル『すいません..へへへ!』
ルーク『ふふふ』
ユウ『あはは』
『んふふ、反応が..』
ヴィル『なによ4人ともニヤニヤして』
怪訝そうに見てくるヴィルに、ルークは静かに首を横に振った
ルーク『なんでもないよ。ヴィルはやっぱりヴィルだなと思っただけさ。どうやらこの格納庫には食料も保存してあるようだ。拝借して、エペルくんのお腹のタイタンを鎮めようじゃないか』
エペル『ふぅ..お腹いっぱい』
ヴィル『ちょっと。ここからが大事な局面なのよ。満腹で動けなくなったら元も子もないでしょ』
満足した様子で腹をさすると、すかさず鋭い指摘が刺さり"すいません"とシュンと落ち込んだ
ルーク『まあまあ、沢山食べることは良いことさ。それほど体力も魔力も消費していた証拠だよ』
ヴィル『途中で"苦しい"って言っても知らないわよ』
ユウ『ごちそうさまでした。レイラ、ちゃんと食べた?ここに来るまでにいっぱい歩いたし、ファントムとの戦いで魔法もいっぱい使ったでしょ』
『ん..食べた。美味しかったよ。でも...』
ユウ『でも?』
ユウの問いかけに少しの沈黙の後、ゆっくりと顔を上げてへらっと笑った
『...ねむい』
ユウ『かっっっっわ!!!じゃなくて、お腹いっぱいになったから眠くなっちゃった?』
ヴィル『ちょっと、あんたまで満腹になってどうすんのよ。おかげで眠気に負けてるじゃない。まったく、二人共緊張感がなさすぎ』
ルーク『幸いにも、充電完了まではまだ時間があるさ。此処から先はいつ決着がつくか分からない。少しばかりの睡眠を取るのも良いかもしれないね』
ヴィル『あんたはまたそうやって甘やかして..はぁ、分かったわよ。どのみち雷霆の槍なしには進めないから、充電完了までは自由にしていいわ。ただし、交代制の見張りをつけましょう。いつまたさっきのタイタンや、他のファントムが襲ってくるかもわからないし』
ルーク『うん、それがいいね。では最初私が見張りを担当しよう。君たちは先に休んでくれたまえ』
ヴィル『じゃあ頼んだわよ、ルーク』