第76章 *第1タワー*
S.T.Y.X第1タワー・格納庫
なんとか格納庫に入ることができたが休憩する暇もなく、ドアの向こうからドンドン!と激しい音とドアが大きく揺れ動く
『入ってこようとしてる』
エペル『ドアに体当りしてんのか!?やばい!このままじゃドアが破られちまう!』
ルーク『雷霆の槍はどこだい!?』
ヴィル『今探してる!ええと、A-16の壁面にある操作パネルを..』
焦りながらもタッチパネルを操作していると、部屋の向こうからガシャンと音が聞こえてきた
ルーク『どこかで何かが開いた音がしたね』
『光ってる..あそこ』
エペル『あれは!』
指差す先にはキラリと部屋の奥で何かが光っていた。光の下へ駆け寄ると、そこには全体が黄金色で光り輝く大きな槍が立てかけられていた
ヴィル『これが..雷霆の槍!』
エペル『で、でげぇ!こったヴィルサンの背よりもでっただ槍、どせばいんず!?』
容易に2メートル以上もあるであろう巨大な槍に頭を抱えていると、部屋のドアを叩く音が激しくなり始める
タイタン『ゴアアアア!!デテコイィィィイイイ!!』
ヴィル『考えてる暇はない。とにかく起動するわよ!』
職員からもらった起動キーを差し込むと、どこからかナビゲーション音声システムが作動した
?『コード:ティタノマキア。緊急レベルAの突発重大事案発生と認定。全魔導回路を解放。充電率100%。雷霆の槍、起動します』
すると槍は光の輪をまとい、名前の通り雷のような矛先へと変形した。周りを高濃度の魔力の電流が迸り、見ているだけで圧倒されような重圧感さえあった
ルーク『すごい..!!槍に漲る魔力で、全身がビリビリと痺れるようだ!』
?『操縦者の指紋登録を行います。パネルに手を触れてください』
ガンガン!!
エペル『ヴィルサン早く!もうドアが破られちまう!』
ヴィル『分かってる!』
急いでパネルに手を置いて指紋認証を行うと、ヴィルの指紋を登録した槍は更に魔力の濃度を上げていく
?『操縦者の登録完了。安全装置のロックを解除。照準サポートモードにて起動します』