第9章 *単独レギオン*
グリム『ふわっ!なんだあの服!かっけーんだゾ!』
ケイト『ふふーん。かっこいいっしょ、ハーツラビュルの寮服。流行も押さえつつ、マジカメ映えもバッチリ☆というわけでオレもお着替え』
フワッとケイトの体が光に包まれると、次の瞬間には寮生たちと同じような白を基調とした寮服へと変わった
ケイト『パーティーの日は正装って、ハートの女王の法律でも決まってるからね。今日はサービスでお兄さんがコーディネートしてあげるね』
そう言うと、今度はエースたちが寮服へとチェンジさせられ、グリムは首に巻かれているリボンが寮服に合わせたチェック柄になっていた
ユウ『みんな似合ってるよ』
『凄い、カッコいい...』
デュース『あ、ありがとう///』
ケイト『マロンタルトの贈り物を忘れずに。んじゃ、パーティーへれっつらごー!』
リドル『クロッケー大会の前にまずは乾杯を。ティーカップは行き渡ってるね?では、誰の誕生日でもない何でもない日を祝して!乾杯!』
リドルが軽くティーカップを持ち上げ乾杯を宣言すると、それに合わせ寮生も同じくカップを持ち上げた
ケイト『エースちゃん、今がチャンスじゃない?』
エース『よし...あの~、寮長』
エースは決心してマロンタルトを抱え、ユウたちが見守る中、優雅に紅茶をすするリドルの元へ進み出る
リドル『キミは...ああ、タルト泥棒の一年生か』
エース『えーっと、タルトを食べちゃったことを謝りたいと思って、新しくタルトを焼いてきたんですけど』
リドル『ふぅん。一応聞くけど、何のタルトを?』
エース『よくぞ聞いてくれました!旬の栗をたっぷり使ったマロンタルトです!』
ふふんと自信満々に告げたエースの言葉に、リドルは驚愕に満ちた表情で声を荒げた
リドル『マロンタルトだって!?信じられない!ハートの女王の法律・第562条。"何でもない日のパーティーにマロンタルトを持ち込むべからず"これは重大な法律違反だ!なんて事をしてくれたんだい!?完璧な"何でもない日"が台無しじゃないか!』
デュース『だ、第562条!?』
ユウ『全部で何条まであるんですか!?』
リドル『全810条。ボクは全て頭に入ってるよ。寮長なんだから当然だろう』