第9章 *単独レギオン*
ハーツラビュル寮
エース『んじゃ、パパっと寮長にタルトを渡して謝って』
ケイトB『おーい!やっと来た。待ってたよー、オレくん!』
ケイトA『たっだいまー。お待たせ、オレくん』
五人の前に突然、全く同じ顔をした二人のケイトが現れた
デュース『ダ、ダイヤモンド先輩が二人!?』
エース『双子だったんすか!?』
『ユニーク魔法...』
ケイトA『そう♪これはオレのユニーク魔法、"スプリットカード"魔法で自分の分身を作れるんだ』
ユニーク魔法について話していると、C・Dまで現れ合計4人となったケイトに連れられると、五人は昨日同様バラ塗りに駆り出された
ユウ『レイラ』
『なに?...っわ』
バラ塗りの最中、ユウはレイラをぎゅうぎゅうと強く抱き締め軽く頬擦りした
『ユウ...どしたの?』
ユウ『朝起きたらしようと思ったけどバタついて長く出来なかったから今してる。昨日一緒に寝られなくて寂しかったんだよ?』
『今日からはまた一緒だよ...ユウの腕の中好き』
ユウ『良かった...』
ケイト『ちょ~いお二人さん。イチャついてないで塗って塗って~!』
ユウ『す、すいません!』
何とか本番前にバラを塗り終えたユウ達は、疲れた体を引きずって急いでパーティー会場へと向かった
ハーツラビュル寮・パーティー会場
広い庭園にいくつものテーブルと椅子。豪華な装飾に彩られた会場はとても華やかだった
そこにラッパと太鼓が鳴り響くと、寮生の一人が前に進み出た
?『我らがリーダー!赤き支配者!リドル寮長のおなーりー!』
高らかに声が響くと、奥からリドルと付き添うように隣を歩くトレイが歩いてきた
『『『リドル寮長、バンザーイ!!』』』
他の寮生からもリドルを讃える声が響く
リドル『うん。庭の薔薇は赤く、テーブルクロスの色は白。"完璧な何でもない日"だ。ちゃんとティーポットの中に眠りネズミは入ってるんだろうね?』
トレイ『勿論。もしもの時の鼻に塗るジャムも万全です』
リドル『よろしい』
満足そうに頷くリドル。そんな彼と寮生たちの装いがいつもと違うことにグリムが目をつけた