第3章 不思議の国、私の力
「こいつめちゃくちゃすぎる」
私たちは、顔を見合わせた。
「フェンリル、やり過ぎ」
「脱出完了、ずらかるわよっ!」
「はいよ!」
銃をホルダーへ鮮やかに収め、フェンリルが木をどすりと降りる。
白煙の向こうでは、赤の兵たちが全員、地面に倒れ伏していた。
「まさか。あの人たち死んじゃたんじゃ...」
「軍人としては、死んだかもな」
「フェンリルの得物は、魔法石の弾丸が総点できる改造銃なの。敵兵たちは、眠ってるだけよ🎵」
(すごい!さすが不思議の国!)
「災難だったな。お前たち、俺は、黒のエース、フェンリル=ゴットスピード、はじめまして」